イチゴがぷくり。JUMP×ym (ページ35)

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愛おしさ、ひきかえに。ytym（12/27up）ページ35

ゆとやま恋人、リアル設定。
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ym side

「最近裕翔くんに避けられてる気がする...。」

楽屋で暇そうな大ちゃんに、
そんな悩みを打ち明けたのが五分前。

「そおかー？そうは見えないけど？」
「...俺の気にしすぎなのかな」

元気出せよー！なんて言いながら、
俺の頭をぐしぐしと撫でてくる大ちゃん。

結構な勢いでぐしぐしするから髪型がぐちゃぐちゃ。
このやろーって言いながらやり返してると、突然楽屋の扉が開いた。

「あ、」

裕翔くんと、ばっちり目があった、のに。

ふいっと目をそらされた。

「......おはよ、裕翔くん」
「ん、...はよ」

ほら、やっぱり。カンペキ避けられてるじゃん。
なんだよ、その挨拶。。

「......俺、コーラ買ってくるわ」
「おー！いってらー！」

一気に居心地が悪くなった楽屋から理由をつけて脱出成功。
はぁ～とため息をついて、飲みたくもないコーラを買いに行く。

俺、裕翔くんに嫌われるようなこと何かしたのかな。

自販機前で、財布を持ってきてない事に気がついた。
あーあ、何やってんだろ俺。

そんな時、「山田くん？」と、背後から聞こえてきた声。

「あ！ディーンさん！」
「山田くんも収録？どうしたの、そんな顔して」

爽やかイケメンのディーンさんが俺を見つけて声をかけてくれたみたい。

「あ、あー、えーと、お財布忘れちゃって、あはは」
「山田くんにもそんな可愛いところがあるんだね。ふふ、どれ？買ってあげる」
「えっ、いや、そんな悪いです、」
「いいからいいから」

そんなこんなで、俺の手には冷え冷えのコーラ。
ディーンさんに買って貰っちゃった。

「すみません、なんか、俺かっこ悪いっすね、」
「そんなことないよ、山田くんはいつも可愛いよ」
「え？」

ディーンさんの手が俺の肩に触れ、
耳元でそっと囁かれる。

「山田くんも、いろいろ大変だね？」
「へ？」

角度的にキスをされてるようにも見える状態に少しドキドキしちゃって体が熱い。吐息もくすぐったいし。

にしても、大変ってどうゆうこと？？

「じゃあね、また」
「はいっ。えと、コーラありがとうございます！」
「ふふ、どういたしまして」

最後まで爽やかだったディーンさん。
まるでどこかの国の王子様みたい。

火照った顔してディーンさんを見送る様子を、まさか裕翔くんに見られていたなんて、この時の俺は知る由もなかった。