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ym side







ずるずると、壁伝いに崩れ落ちる体。

ホッとしたのか、全身から力が抜けていく。




「......っ、ふっ、...ぁ、...、ふぅっ、」




涙が溢れる。泣きすぎてうまく息が吸えない。

着替えの下着をぎゅっと握りしめ、体を丸める。
歯を食いしばっても出てくる涙。

自業自得だって思うのに、助けてほしいだなんて都合が良すぎる。






もうきっと、もどれない。






「お風呂、入らなきゃ......」


とにかく、今はぐちゃぐちゃの体を洗いたい。

キスの余韻も体の火照りも、ぜんぶ流したい。



そう思って、ぐっと力を入れて立ち上がると、



「あ.........、」


ふと、鏡に映る自分。

首筋にある真っ赤なマークが、色鮮やかに主張しているのが見える。





「やだ、...こんなの、.......、、消えて...よ、...っ、...っ」




ごしごし、
ごしごし、

擦ればこするほど真っ赤に腫れ上がる肌。

どんどん「赤」が広がっていく。









「ゆうや......、」




泣きすぎてぼーっとしてきた。

何を思ったか、服を脱がずに風呂場に入る。


蛇口を捻れば、冷たい水。

容赦なく降り注ぐ雫が、火照った体をどんどん冷やしてくれる。



気持ちいい、

このまま、汚れと一緒に、さっきの記憶も流れて消えちゃえばいいのに、






「ゆうや......、ごめんね、」





ざあざあと冷たいシャワーを浴びながら、決して届かないのに、ひたすら雄也に謝罪の言葉を呟いた。

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作者名:939 | 作成日時:2017年9月29日 12時

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