イチゴがぷくり。JUMP×ym (ページ24)

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、

「また会えるなんて！やっぱり運命だね！」
「あ、の、えーと、...っ、」

あれから、電車が動くまでの30分間、
ずーっと中島さんにつかまっていた。

早めに出てきたとはいえ、ちょっと遅刻しそう。
連絡しとかなきゃ、

「あ、あれ？」

ポケット、リュック、
ありとあらゆる所を探してもスマホがないっ！！

え、なんで？！
まさか俺、置いてきた？！

サーーっと青ざめる顔。

やばい、、
雄也から連絡あったらどうしよう。

今日明日、ゲームして家に引きこもるって伝えてんのに。。返信なかったら絶対心配するじゃん！！やばい。。

薮さんに連絡して、スマホ取りに戻っ...

あーーー、薮さんにも連絡出来ないじゃん！！！スマホないんだもん！！！

どうしよう。

「ね、さっきから何か探し物？」

あ、......！！！

救世主が、いた！

「あの、中島さんにお願いが...、」

「ん？なぁに？」

涼介くんの為ならなんでもしちゃうよ～！だなんてニコニコしてる。

あぁ、良かった、ここで中島さんに会えて。

「あの、薮さんの、」
「薮くん？？」

中島さんがきょとん、とした顔で俺を見つめる。

とりあえず、中島さんに番号だけ聞いて次の駅で公衆電話から電話しよ。
で、とにかくスマホ取りに帰らなくちゃ。

「薮さんの、携帯番号、教えてもらえますか？」
「薮くんの？番号？」
「はい、お願いします」

お願いすればすぐに教えてくれると思ったのに、

「なんで今、薮くんの番号が必要なの？」

じっとりとした視線に、何もかも見透かされてるようで怖いけど、けど、聞かなきゃ。

「あの、...、えと、」

...そうだ！

「雄也に、今日中に薮さんに届けてくれって言われてるものがありまして、、それで、」
「......ふぅん、」

さっきまでニコニコしてたのに、急に真顔になる中島さん。
ゆっくりと、俺の顔と荷物を交互に見る。

背中に冷や汗が流れた。

「そんなおっきな荷物持って、薮くんちに行くんだ？」
「......は、い」

震える声に、どうか気づかないでと願いつつ、
いつの間にか中島さんの両腕の空間に閉じ込められていたことに気がつく。

どんどん、中島さんの顔が近づいてくる。動けない。怖い。

中島さんの唇が耳をかすめて、

「そっかぁ。
薮くんが言ってたのって、涼介くんのことだったんだ」

パっと顔を背けると、ニヤリと笑う中島さんと目が合った。