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yt side
「顔赤いですよ、大丈夫ですか?」
「え、あ、だい、大丈夫です」
表彰やインタビューが終わり、愛しの彼女に報告すべく電話をかけた。
そう、あの約束を果たしてもらう為の、約束を取り付けるための電話だったのだけど。。。
「あの声、まじ反則だし」
電話奥の声にノックアウト。
まじなんなの、あの可愛い声。反則。
約束を取り付けるどころか、一方的に喋っちゃったじゃん。
だって、あんな可愛い声聞いたら、
ものすごく会いたくなったんだもん。
、
マネージャーの送迎は断って、足早にタクシーに乗り込む。
手には先ほど貰った盾。重いけど嬉しい。
やまの家にも、盾が飾ってある。
俺に嬉しそうに報告してくれるたびに、喜び反面、少しだけ羨ましかった。
やっと俺にも、『一番』と名乗れるものが出来た。
それを一番大切な人に報告できる喜びを噛みしめる。
「裕翔くん!!!おめでとぉ!!!」
「わ、っ!」
合鍵は使わず、わざと呼び鈴を鳴らした。
勢いよく扉が開いたと思ったら、がばっと胸の中に飛び込んでくるちいちゃな影。
「やま、ありがと」
「ふふ。ほんとに、すごいね。ふふ」
くふくふと笑う彼の髪の毛の端っこが少しだけピョコンと跳ねている。可愛い。
「やまに、一番に見せたくて」
「ん、嬉しい!!!」
目をキラキラに輝かせて、鞄から取り出した盾をジッと見つめてる。可愛い。
「すごいね!裕翔くん!」
まるで自分のことのように喜んでくれる彼が愛おしくてたまらない。
我慢できなくて、グッと引き寄せた。
「んね、あの、約束なんだけど、」
「...ふふ。ちゃんと、覚えてるよ?」
そろりと俺を覗く瞳がゆらゆら揺れている。
「一緒に、お風呂。入る、でしょ?」
「っ!...っ、うん」
普段、恥ずかしがって一緒にお風呂に入ったことがなかった俺は、虎視眈々と賞を狙っていた頃から彼にお願いしていたことがある。
そう、それはまさに彼が言ったこと。
お風呂に一緒に入る、という願いだ。
「お湯、もうためてあるから」
「え、」
ま、まじで?!
あの、心の準備が、
「ね、行こ?」
こ、こんな積極的なやまは初めてだ。
いつもモジモジしてるのに。
脱衣所に着いて、ポケーッとやまを見つめれば、
ほんのり赤くほっぺを染めた彼が俺を誘う。
「裕翔くん、脱がして?」
「〜〜〜っ!?」
「俺がご褒美。...イヤ?」
.....がっついた事は言うまでもない。
煽るやまが悪いんだもん。
♡終♡
だって喜ばせたくて、tkym(10/12up)→←ご褒美は。ytym(10/9up)
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作者名:939 | 作成日時:2017年9月29日 12時