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どうしたって、結ばれない。?×ym (9/29up) ページ1

兄の伊野尾さんと弟の山田さん。
yb→in→ym←ytこんな感じ。
最終的に誰とくっつくかはお楽しみ!
__________________________

ym side



俺の兄ちゃんは、とにかく男運が悪い。
もう一回言おうか?お、と、こ、運が悪い。


「兄ちゃん、赤いの見えてる」
「ほぇー?まじでー?涼介のえっちー!」


なんでそうなる!
兄ちゃんが朝からそんな襟元ぶかぶかのシャツなんか羽織るからいけないんだろ。


「体に毒。着替えてよ」
「はいはい、分かったよーだ」


はい、と服を渡す時に出かかった言葉。
「もっと体を大切にして、」と。

言いたいのに、俺は言う権利がないのだ。
だって、全部、俺の為だから。

兄ちゃんは俺との生活を守るために、自分を売ってる。
そうやって金を作って、俺を不自由なく育ててくれてるんだ。


「兄ちゃん、今日の夕飯、何食べたい?」
「んー、白米があればいい!」
「分かった、」


俺ができるのは、美味しいご飯を作るくらい。
あとはこつこつとバイトして、兄ちゃんの負担を減らすこと。


「涼介、いってらっしゃい」
「いってきます」


玄関でキスをされる。
おでこでもなく、ほっぺでもなく、唇と唇が合わさるキス。
昔からしてるから、兄弟なら普通だと思っていた。


「兄ちゃん、そろそろやめない?キス」
「だめ。キスは絶対なの!」


キスはなんともない、もう慣れたから平気。
ただ、キスした後の兄ちゃんの顔がとろけきっててやばいのだ。


「顔、緩んでるよ」
「だってりょーすけが可愛いんだもーん。足りないなぁ、」
「え、ぁっ」


今日はなぜか二回もキスをされた。
二回目のキスは濃厚なキス。いつもと違うキスのせいで足がガクガク震える。


「ん、っ、ちゅ...ぁん、ん、にいちゃ...、」
「りょーすけ可愛い。兄ちゃんとまんねぇわ」


朝からやめてほしい。
これから学校に行く身にもなってほしい。


「やーま、顔赤いけど、大丈夫?」
「裕翔くん、...うん、大丈夫。なんでもないよ」


ほらみてみろ。
さっそく裕翔くんに心配されちゃったじゃん。


「やま、なんかどんどん可愛くなってくね、やだな」
「へ?何言ってんの、」


裕翔くんの顔が一瞬だけ真顔になってギョっとした。
なんだなんだ、ちょっとこわい。
そう思ってたらもう普段通りの裕翔くんに戻ってて、安心した。


「またお兄さんか、」なんて呟いてるのはつゆ知らず。
今日も普段通り、平凡な1日になると思っていたのに...。

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作者名:939 | 作成日時:2017年9月29日 12時

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