【HH×暗殺教室】ゾルディック家長女in暗殺教室

25殺目　気になる男子 ページ26

結局、あたしは歓崎に浴衣を着せてもらった。
ボロい(まじでボロい)廊下をカエデ、神崎、カエデと歩き、女子部屋に向かう。

動きづらいことこの上ねえな…この世で最も動きづらい服なんじゃ！？


そういえば。浴衣って、カルトが着ている着物に似ているな。あー、着物も日本の服だっけ？


こんな服装でいつも俊敏な動きをするなんて、流石カルトちゃん！あたしの弟すげえな！




「おー、女子全員揃ったかね？」


部屋に入るやいなやそう言って出迎えたのは中村。



「なになに、何かあんの？」

「ふっふっ…Aちゃんよ、これからコイバナしようぜ！みんなで！」

「あ？コイバナ？って、なに？」

「気になる男子とか、好きな男子とか、ぶっちゃけてみんなで盛り上がるってやつ！」

「気になる男子ぃ？」



うーん、と少し考えながら床に(畳って言うらしいのな)座る。

そんなの気にしたことなんてないから。
急に言われてもわからん。

つい最近まで、あたしの周りにいた男っていえば、家族と使用人だけだし？




「ね、ね、カルマ君は？席隣じゃん！」

「あー確かに顔だけならイケメンだよね、カルマ君！」

「素行さえなんとかなればねー」



女子たちが騒ぐ。
はあ…カルマ。
ああ…カルマ。



「そういう考え方だと、カルマ結構好きだよ、あたし。」

「え、ええーーー！！？」


出ました。E組名物、団体ツッコミ。



「ほほー？なかなか隅に置けませんなAちゃあ〜ん」

「え、あ、いやいや中村、恋とか愛とかの好きじゃなくて、あー、同業者にいたら面白いなって意味の好き。性格とか素行含めて、好きだよ。」



うん、ほんとほんと。
これがあたしの本心だよ。
まじで恋愛とかわからないし？
好き=LOVEとは限らないし？
あたしがぞっこんLOVEなのは弟たちだけだし？



だというのに…



「え…Aちゃん…」

「いやいや、これはもうさ…ねぇ？」

「うんうん！Aちゃん、これはどうみても〜」

「愛の告白にしか聞こえません！」




解せぬわ。

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