二話/ 少女の再開と出会い ページ2
｢ーー敦君？｣
乱れた呼吸を整え乍ら、ちらと男の方を見る敦の耳を不意に懐かしい声が掠めた。
反射的に声のした方を振り向く。
敦の瞳に飛び込んだのは以前孤児院で話したことのある少女だった。
足首程まである艶のある黒髪に、長い睫毛に縁取られた黒瞳。そして露出の少ない肌からでも分かる透き通るように白い肌。
ーー美少女、この言葉がこれ以上無い程似合う可憐な美貌を持つ少女であった。
｢Aちゃん？何で、此処に……｣
突然現れた少女に敦は混乱の表情を浮かべる。
｢私も孤児院から追い出されちゃった｣
｢えっ……ええ！！何で……｣
何ともなさそうに話す少女に敦は益々困惑の色を深めた。
｢其れは順を追って話すんだけど……敦君、此の男の人
若しかして敦君がその、突き落として…？｣
少女。否、Aは男に流し目を送って敦に耳打ちをしてくる。
その少女の姿に、敦は思わず息を呑んでいた。
たったそれだけの動作でも絵になるAに思わず見とれそうになる自分がいるのを嫌でも感じる。
ちらと視線をやれば、当の本人は首を軽く傾げて視線を送り返してくるのだから
｢ーーーー｣
それから敦は自分の邪念を振り払うように首を振ると、
｢…ぼ、僕はただ助け｣
そこまで云いかけた時、突然男が目を開けてものすごい勢いで起き上がった。
｢うおっ！｣
｢わっ！｣
突然の事に驚いて声を上げる二人を気にもとめず男は周りを見回している。
｢川に流されてましたけど……大丈夫ですか？｣
｢ーー助かったか……ちぇっ｣
｢ちぇっ……？｣
敦が声のした方を振り向くとAが目を丸くしているのが瞳に映った。
｢君達かい私の入水を邪魔したのは｣
｢邪魔なんて僕は唯助けようとーー入水？｣
｢知らんかね入水、つまり自︎︎｀殺だよ｣
｢は？｣
｢ーーーー｣
Aは思わず、頭大丈夫ですか？と云いかけた口を力ずくで閉じ、男の顔に目をやった。
ーー男の顔は真剣そのものだった。
悪い
｢私は自｀殺しようとしていたのだ。それを君たちが余計なことをーー｣
｢は……はぁ｣
頭に手を置きやれやれと首を振る男にAは、私は貴方を助けてはいないという薄情で、だが正当な抗議の言葉を呑み込む。
そして困惑する敦に目配せをした。
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女中(プロフ) - よくねたしおだおぉぉぉぉ！！！さん» 米有難うございます励みになります！！！初めてコメントとかきて過呼吸なりました(Tほんとに！！有難うございます！！！ (2022年2月7日 9時) (
レス) id: 44e9453d1b (このIDを非表示/違反報告)
よくねたしおだおぉぉぉぉ！！！ - ｳﾜｧ、、好き、、もっと評価されるべき！更新待ってます！！！ (2022年2月6日 19時) (レス) @page45 id: a2762c3708 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：女中 | 作成日時：2021年12月4日 16時
