恋 人 依 存 症 ページ1
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『ねえひとりにしないで…』
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【叶】
「うん、すぐ帰ってくるよ?ね、Aなら待てるよね?」
覗き込まれたその顔は、楽しそうな狂気と共に、笑っていた。ふわふわと頭を撫でて、その人はまた深海へ沈める。ふかいふかい、うみに。
「…いい子。待ってるんだよ?ちゃぁんと。わかった?」
見送る背中は酷く楽しげ。まるで遊んでいるみたい。
【甲斐田晴】
「ちょっと、ちょっとだから!コンビニ行くだけだから!ね!外寒いし、ほら」
ふわっと毛布を肩に掛けて、彼は笑って言った。それでも引き止めると、困った顔をしながら毛布ごと抱きしめる。
「Aちゃんが不安なら、今日は行かない。一緒に寝よ。明日二人で、ね。」
そのままぽすっとベッドまで。眠ったらそっとおやすみを言って、口付けをひとつ。
【長尾景】
「いや緊急なんだって。悪ィけど」
夜中の電話に出た彼は、すみれ色の髪をひとつにまとめて刀を手にした。不安げな声で名前を呼べば、少しだけ雑に頭を撫でられる。
「秒で殺ってくっからさ。な?」
宥めようとするけれど、1人は嫌だと口にする。そうすれば、刀を置いて抱きしめる。
「じゃあ行かねぇわ。大丈夫だろ、あっちだって弱かねぇし。ほら泣くなって、A」
知らない人の命より、貴方が泣く方が何倍も嫌。笑わせてやるためならば、多少の犠牲はどうでもいい。
【黛灰】
「わがまま言われても無理。」
冷たく突き放すように見せかけて、声は酷く優しくて。友人の家まで忘れ物を届けに行くから、そんなことは聞いてない。ただ離れたくない、わかってよ。
「……でもこれが無いと相手は困る。」
俺は至ってどうでもいいけれど。
「A、」
諦めたように手を離せば、彼はごめんと抱きしめる。すぐに戻ってくるから、と。出ていく背にやっぱり寂しさ。
【夢追翔】
「いや、Aさん?ほんとに近所だって。すぐそこだから。」
呆れたように、困ったように。彼は乾いた笑いを漏らす。今日は離れたくない。いやだと抱きしめた力を強める。
「わかった、わかったよ。」
呼応するように腕の力を強めてやる。
「少しの待てもできないんだ?」
ワントーン低く、でも酷く楽しげに。愛してるを唄う。
【星川サラ】
「あははっ、何それかわいい。」
いつも通り、楽しそう。可愛い可愛いと目を細めて頭を撫でる。ここまで堕とすのに、どれだけかかったか。
このまま底の底まで落としてしまう。一生私のもの。
「大好きだよ、Aちゃん」
今日は、誰のところに行くの?
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みずな - 初コメ失礼します。なかなかない女性ライバーさんの百合っぽいお話が多くて嬉しいです。 (2023年4月18日 19時) (レス) @page25 id: fa8f980323 (このIDを非表示/違反報告)
ぬな(プロフ) - 他作品では見ない女の子達が多いうえに解像度が高すぎて最高でした👏 (2023年3月4日 20時) (レス) @page6 id: ef1d748dcf (このIDを非表示/違反報告)
こころ - 遅れてしまいました!確かに5人までですね…ならMysta様を減らしてほしいです… (2023年1月22日 22時) (レス) id: fa05d75225 (このIDを非表示/違反報告)
メロン(プロフ) - 初コメ失礼します。女性ライバーさんのお話少ないので助かります…!毎日楽しみにしながら過ごしております! (2023年1月4日 11時) (レス) id: 9fae81429f (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - リクエスト失礼します。「ヤンデレライバーに首輪をつけてほしいと夢主が頼んだら」をlosさん、msrさん、iniさんで見たいです。出来ればお願いします。 (2022年12月16日 21時) (レス) id: cf64f53297 (このIDを非表示/違反報告)
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