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探偵じゃなくて名探偵! ページ38

『さあ、警官の人。お仕事の時間よ』







Aが市警に向かってそう云うと市警は彼を肩に担ぎ外へと連れ出した







『却説、此処で当然の疑問』







何故、彼は誘拐されなきゃならなかったのか、彼が何者なのか








そんな疑問を当たり前の様に持っているだろう








だからこそAも当たり前の様に云った








『其れは加害者に訊けば判る事。殺人事件なんて最初から最初から存在しなかったのよ』










『さあ!姿を現しなさい!堕天せし者よ!』










すると村上を覆っていたシーツがまるでマントの様な華麗な動きをした










そして其処に彼は────平然として立っていた









「何時から気付いてた?」











『最初からよ、


 貴方楽屋で逢った時青白い顔をしてやたら水を飲んでたわよね?


 あれは少し前に血を抜いたから、そうでしょ?』

















『血を見慣れたプロを誤魔化すには本人の新しい血を使う必要があった、


 脈拍を誤魔化したのはシリコンゴムの詰め巻きよ』











村上は頸などに巻いていたシリコンゴムを外す








『この演劇を実行するには脚本家の協力が必要よ──彼も共犯ね?』







村上は焦る様子もなく舞台で使った椅子に座り落ち着いていた









「そうだ、脚本家と二人で計画した。


 真逆存在しない筈の異能力者が探偵となって現れるとはね」










『探偵じゃなくて名探偵よ!』









別に何方でもそんな大差はないと思うが……Aにとっては全然違うらしい








村上は語る






自分は役者、故に自分ではない、存在しない人生を立ち上げ







人間とは何かを曝け出しみせるのが仕事だと。







生き方を演じる以上避けられないものがある、其れは──

演劇を極めると云う事は→←逆転劇が今、幕を開ける



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豆腐。(プロフ) - 読者さん» コメント有難う御座います!!好きって云って貰えて嬉しいです!!もうすぐ続編作るのでよかったら見てください!! (2023年4月4日 20時) (レス) id: 8e2b958038 (このIDを非表示/違反報告)
読者 - めっちゃ好きです!!!いつも楽しく拝読させていただいております…!応援してます! (2023年4月4日 18時) (レス) id: 908213f494 (このIDを非表示/違反報告)
豆腐。(プロフ) - 審神者は霊力豊富さん» 最高なんて…最高の褒め言葉有難う御座います…!! (2023年3月11日 21時) (レス) id: 8e2b958038 (このIDを非表示/違反報告)
審神者は霊力豊富 - 最高ですね (2023年3月11日 21時) (レス) @page21 id: b1b3a0c5e1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:豆腐。 | 作成日時:2023年2月25日 12時

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