隣の席のかわいい子 (ページ1)

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隣の席の佐野くんページ1

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唐突だが、わたしの隣の席の佐野くんは恐ろしく可愛い。
イキってたりいじられてたり、めちゃくちゃ不憫な時もあるがとにかく可愛い。
別に本人に可愛いだとかそういうことを言う訳では無いが、
ふとした時の笑顔だったりイキリだったりが可愛くて、頭をくしゃくしゃと撫でてしまいたくなる時がある。

「あ、水瀬さん、おはよ！」
『佐野くんおはよう』

あ、ほら。寝癖ついててかわいい。思わずじっと眺めてると、なに…？と不安がったような顔。

『あ、ごめんごめん。寝癖、凄いことになってるよ。』
「え、！うわあ、」
『 ………(かわいいけど)直してあげるよ、座って。』
「え、ええの？！」
『いつもの(かわいい)佐野くんにしてあげるね。』

心の声が漏れそうになるのを抑えて、佐野くんの寝癖をどうにか直していく。少しマシになったかな〜と思っていれば、佐野くんの前の席に座る匠海が登校してきた。匠海は去年も同じクラスで、高２に上がってからもまた同じクラスになったから仲が良い。

匠海「雄大〜A〜おはよ！」
『おはよー、匠海』
「おはよ！！」
匠海「何してんねん(笑) 」
『佐野くんの寝癖、すっっっっごくて。』
「水瀬さんが直してくれてるんやで🎶 」
匠海「機嫌いいなあ……(笑) 」

わたしたちの方を向いたまま席に座った匠海がこっち見てニコニコ微笑んでいる。匠海もかわいらしい顔してるよねえ。

『こんなもんかな、明日からは直してから学校来なよ？』

ありがとう！とキラキラした目でお礼を言ってくる佐野くんに伸ばしかけた手が宙をさまよって、怪しまれないようにぐっとポーズ(？)をしておいた。佐野くんは今日も可愛い。

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