早起きした佐野くん ページ5
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今日もいつも通りみんなより早い電車に乗って、すいてる電車の端の席に座る。電車ではお気に入りの曲を聴く。イヤホンをしようとすると、視界に入ってくる可愛い人。………可愛い人？
『 佐野くんだ……ねむそう。』
どうにか視界に入ろうと控えめに手を振ってみると、どうやらこちらに気付いたみたいで。空いていた隣の座席に座っておはよう、と声をかけてきてくれた。
『 おはよう佐野くん。早起きできたんだ？ 』
「 水瀬さんとお話するためやで！ 」
『 ふふ、嬉しい。』
電車の中なので割と静かに過ごしあまり話すことはなく、高校の最寄りについて、10分程度歩く。
「 水瀬さんって、普段どんな本読むん？ 」
『 んー、色々読むよ。恋愛系も読むし、ホラーとかも読むかも。ミステリーとか！ 』
「 そうなんや、おすすめの本とかある？ 」
『 おすすめかあ。読みやすいなら---って人の、---って本かなあ。佐野くん興味あるの？ 』
「 水瀬さん、いつも本読んでるやん？だから気になってんけど、どんな本好きなのかなーって聞いてみたくて。」
『 佐野くんが読みたいなら、本貸すよ？ 』
「 やったあ！もっと本と水瀬さんの話聞かせて！！ 」
『 ふふ、やっぱり可愛いね佐野くんは。』
「 もーそれやめてや！ 」
恥ずかしそうにぷりぷり怒ってるけど、そんな所もかわいい。今日図書室行って本借りに行こ🎶なんて考えてしまっているのも、佐野くんに脳内を侵食され始めているからだなあなんて思い始めた。
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作者名：たん | 作成日時：2024年3月13日 15時
