38話 ページ39
「あれ…孝臣、部屋にいない。」
誰もいない孝臣の部屋を見てAは首を傾げる。
「おっかしぃな。あ、そんな時のためにColonしたんだった！えーとスマホは…。」
Aはポケットを弄って気づく。
「…………あ、しまった。あのアバズレに渡したままだ。」
「誰がアバズレよ野蛮女。」
Aが振り返ると、そこには雫が立っていた。
「あ？お前何してんだこんな所で。」
「あんたのスマホ届けに来てやったのよ。感謝しなさい。」
そう言うと雫はAにスマホを手渡す。
「あんたの探してる孝臣君、悠馬君の部屋にいるみたいよ。」
「悠馬…？あー…あのボサッとした奴か。何でそいつの所に？」
「知らないわよ。でもほら、メッセージに部屋番号書いてあったわよ。」
Aは孝臣からのメッセージを見てニヤける。
「孝臣からの…メッセージ…。」
「ハァ…ほら変態。にやけてないで行くわよ。白寮はこっちだから。」
雫に案内されて悠馬の部屋に着くと、そこには千里と藤次も来ていた。
「あれ？よく見ると特進1年みんないる感じ？」
「あ！君達は！えっと…雫ちゃんにAちゃん！」
「あっ…じょ、女子の2人…！？」
「みんな部屋に集まって来た…。」
「孝臣〜！！」
「おう、機嫌直ったかA。」
「うん…Aは強く生きることにしたよ。ところで孝臣は何でここに？」
「あ？そこのアホ兎に文句言おうと思ったらここに逃げ込んだもんで追いかけてきたんだよ。」
「ほう…。」
「ハァ？文句があるのはこっちなんだよ！！つか何？追いかけてきたって。なんだかんだ俺のこと大好きなんじゃないですかー……って、ちょ、なになにAちゃん怖い。」
Aは黒い笑顔で千里ににじみよると、そっと胸ぐらに手を伸ばす。
「ちょ！？暴力反対！！誰か助けて！！ヘルプ！！」
「豹華、暴力はダメだ。」
「ひょ、豹華さん！？じょ、じじょ、女性が暴力を振るうなど…！！」
「A、そんくらいにしとけ。」
孝臣がそう言った瞬間、Aはピタリと動きを止める。
「孝臣がそう言うなら…。」
「こ、怖すぎ…Aちゃんヤンキーなの！？」
「ちげぇよ。丸焼きにするぞ兎野郎。」
「あんた本当その口どうにかなんないの。レディじゃないわね。」
雫がそう言うとAは彼女を睨みつける。
「ふん、アバズレ女にレディ語られたってしょうがねぇよな。」
「野蛮女にはアバズレとレディの違いもわかんないでしょーね…！！」
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うりぼー - 絵が上手すぎてびっくりしました。主人公めちゃかわ (2021年2月26日 2時) (
レス) id: 8c3f058671 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茶虎 | 作成日時：2019年11月13日 15時
