【DREAM!ing】ライオンさんをお守りします【獅子丸孝臣】 (ページ4)

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3話ページ4

「でも、みんな勘違いしてるんです…！豹華さんはただの怖い人なんじゃないんです！本当は凄く正義感の強い人で…。」

少年は服の袖を捲ると、自身の腕を見せる。
腕には大きな擦り傷があった。

「……。」

「実は僕、今朝高校生の不良集団に囲まれてお金をたかられてたんです。卒業してった部活の先輩が、その人達に僕の家がお金持ちだって言ってたみたいで…。」

「…クソ野郎だな…。」

「抵抗したら案の定突き飛ばされてこの怪我です。でもそこからさらに暴力を振るおうとしてきたので、怖くなってお金を差し出そうとしたら…豹華さんが助けに来てくれたんです。」

「……。」

なんとなく話が見えてきたぞ…と孝臣は思う。

「僕を殴ろうとした人の顔に突然豹華さんの蹴りが飛んできて…。そのまま怒ったその人達に豹華さんは連れていかれちゃったんです。」

「それで依頼に来たってわけか。」

「はい…。連れてかれる時豹華さん僕に、遅刻って伝えといてくれ…って言ったんです。でも結局学校には来なくて、家を訪ねてみたら留守だったんで…もう心配で…。」

「つかお前、そんなヤバい奴らのこと何ですぐ先公に言わなかったんだよ。」

「豹華さん…問題児だって先生達からも嫌われてて…。言ったところでほっとけって言われると思います。」

「学校側も問題だろそれ…。」

孝臣は溜息を漏らす。

「後は警察…とも思ったんですけど、一応豹華さんも暴力振るってるわけだし、もし少年院とか連れていかれたら…って思うと行けなくて。」

涙目になり震えながらそう呟く少年を見て、孝臣は腰を上げる。

「ハァ…ったく、わーったよ。だったらとりあえず捜査始めんぞ。…親父！同級生の捜索依頼だし俺が担当する。不審者に連れてかれたわけでもなさそうだし、そっち忙しいだろ。」

「…捜索依頼？あぁ…悪いな、今仕事が山積みだし大丈夫そうならお前にお願いしたい。」

「おら、許可出たし早速始めんぞ。とりあえずこれ、ここら一帯の地図だ。お前が今朝襲われた場所はどこだ。」

「えっと…ここです。この道の所です。」

「…ここ、な。」

孝臣はそのままペンで襲われた場所、2人の通う中学、少年から聞いた制服の特徴から高校を割り出し印をつけていく。

「ほぼ全部この辺だな。そいつらも登校中だったんだろ。集団っつってたけど人数は？」

「多分15人くらいだった気が…。」

「多いな…。となると、この辺とかか。」