14話 ページ15
「孝臣、入るわよ。」
「お母様…!お邪魔しております!!」
部屋に入ってきたのは孝臣の母親だった。
孝臣の母親はAを見るなり抱きついた。
「Aちゃんいらっしゃい〜!!今日も可愛いわね!!」
「う、嬉しい限りのお言葉です…!!」
「孝臣がAちゃんと結婚してくれたら絶対可愛い子が産まれるわ〜!」
「…!!しょ、精進致します!!」
「おい。」
孝臣は溜息を吐くと、Aと母親を引き剥がした。
「あら、俺のAに触れるな的なあれ?」
「ちげーよ!ラチがあかねぇと思ったから引き剥がしたんだよ!で、何の用だよ。」
「んもう、素直じゃないわねー。今時こんな尽くしてくれる美少女いないわよ…っと、ほら。お昼ご飯、Aちゃんの分も作ってきたから2人で食べなさい。」
孝臣の母親は彼にお盆ごと昼ご飯を渡した。
「お母様!!良いのですか!?Aの分まで…!!」
「どーぞどーぞ。遠慮せず食べて!」
「あ、ありがとうございます!!お米一粒一粒噛み締めて食べます!!」
「やだもう可愛いー。じゃ、ごゆっくり〜。」
孝臣の母親はヒラヒラと手を振ると部屋から出ていった。
「お前いつからこの家にこんな馴染むようになったんだよ…。」
「嬉しい限りすぎる…!」
「まぁいいや…いただきます。」
「いただきます!!」
2人は小さなテーブルを囲んで食事を始める。
「つかさ、ずっと気になってたんだけど、お前毎日毎日俺んとこ来て他にやることねぇのかよ。」
「ない!」
「いやほら、俺ら中3だろ。受験生なのわかってんのか?」
「……ハッ、そうか!孝臣と同じ学校に通えるチャンスなのか!!しまったすっかり盲点だった!!」
「いや、そうじゃなくて…。」
「孝臣どこの高校受けるの!?A高校とか行く気なかったけど、孝臣と同じ所受けることにする!!」
「……俺、東京行くつもりだから。」
「東京!?」
孝臣はスマホを操作して学校のホームページを見せる。
「東雲学園。聞いたことくらいあんだろ。」
「あ!なんか有名人とか凄い人達も通う学校だっけ!?」
「そう。俺そこ行くつもりだから。」
孝臣はホームページのとある場所を指差した。
「これ、完全スカウト制の特進生、俺はここに入る。んで、そこの首席を狙う。」
「凄い…孝臣ならなれるよ!!絶対!!」
「まぁとりあえず受かる自信は割とあるけど。探偵のこととか面接で売り込めば特進も狙えるんじゃねぇかって思ってる。」
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うりぼー - 絵が上手すぎてびっくりしました。主人公めちゃかわ (2021年2月26日 2時) (レス) id: 8c3f058671 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:茶虎 | 作成日時:2019年11月13日 15時