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「なにやってんの…」
開いた傘で、私に雨が当たらないようにしてくれてる。
その動きと一緒に振ってきた声。
ああ…想像通り。
いや、それよりもずっと…やさしくて綺麗な声。
「すみません…」
頭悪い子って思われたかな
でも。自分には関係のない駅で降りて、自分には関係のない学校に来て…。
ここまでしてくれたのに、友達に借りたんだとか思われたくない。
びしょ濡れになっても、来てよかった役に立ってよかったっておもってほしい。
「いや、謝んのこっちのほうだよ…。学校から出てきた子たちにAちゃん？の彼氏ですかって言われた…」
ごめんね、って眉を下げる。
名前呼ばれちゃった。
やさしくて綺麗な声で。
心臓を、ギュッと掴まれたみたいに苦しい。
ドキドキしてる。
そんなことより、…彼氏って！
帰宅部だから、仲良い子はみんな同じクラス。
美緒の他に私の傘を知ってるのは…
頭の中で顔を思い浮かべながら、あいつか！なんて犯人探し。
はずかしい。
でも、嫌じゃない…なんて言えない
「すみません…ちょっと…よく言っておきます…」
「いや急に来ちゃったのが悪いし、…なんて言うの？(笑)」
「え、っと…彼氏なんていないし悲しくなるからやめて！とか…そんなに飢えてないわ！とか…」
本音と
ちょっとだけ…彼氏はいないアピールとかしてみる
飢えてないって…聞かれてもいないことを
…なに言ってんだ私
そんなこと、どうでもいいことなのに
なぜか勝手に落ち込む私と反対に、目の前の男の子はんふふっておかしそうに笑った。
目尻にキュッと小さくシワができて、かわいい垂れ目になる。
形の綺麗な唇から覗く歯は並びも綺麗で。
声と同じ。
想像の遥か上をいく破壊力の笑顔に、心臓をさっきよりも強く掴まれた気分。
ああもう、どうしよう
何かに…沈んでいく感覚。
底が見えない、だけど澄んだ沼のような…
ううん、ちがう。
この人だ。
この人に、沈んでいく。堕ちていく。…溺れていく。
助けてって言ったらだれか助けてくれる？
今なら間に合う？
でも。このままがいい。
この人に、堕ちていきたい。
だれも…堕ちていくことを邪魔しないで。
きっと私、この人を
もっともっと、好きになっていくだろうな
雨の中
さっきまでこの人が握っていた自分の傘の柄をぎゅっと握りしめた。
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煌(プロフ) - こつぶさん» はじめまして！ちょっとめんどくさいキャラですけどかわいいですよね(笑)応援ありがとうございます！完結までお付き合いいただけると嬉しいです！ (2015年9月25日 8時) (
レス) id: a21bbc6b43 (このIDを非表示/違反報告)
こつぶ(プロフ) - はじめまして！大野先輩かわいすぎます！応援してます（＾Ｏ＾） (2015年9月21日 8時) (レス) id: 9b7f87ea8c (このIDを非表示/違反報告)
煌(プロフ) - 咲優さん» ずっと応援してくださっていただなんて、とても嬉しいです！こんな先輩、いてくれたらいいんですけどね…（笑）ドキドキしていただけて安心です。これからも頑張ります。コメントありがとうございました！ (2015年9月9日 0時) (レス) id: a21bbc6b43 (このIDを非表示/違反報告)
咲優(プロフ) - 煌さん、おかえりなさい♪ずっとこっそり応援してました(*´ω｀*)お話、初々しくてドキドキします(^-^)これからもがんばってくださいね♪ (2015年9月8日 17時) (レス) id: 7deb92bbf3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：煌 | 作成日時：2015年9月5日 19時
