96*風物詩 ページ47
王者箱根学園
敗北は許されない
そして誰もが勝利を信じて疑わない
今年は４人の３年生の仲が良く、連携の面でも万全だ
あと２日。
IHに向けてメンバーの追い込み、仕上げの段階
「Aちゃん、お疲れ様〜」
『お疲れ、真波君。
暑いから水分補給なマメにしてね。』
ふぅ、とノルマをこなした彼はどこか晴れやかな顔で隣に並ぶ。
この人は坂が大好きで、どんなに急な登りでも笑顔さえ見せる。
「楽しみだなぁ、インターハイ。」
心の底からそう思っているんだろう。
本来なら１年生でのレギュラーに多少なりとも重責を感じるものだ。
『ふふふ、さすがだね。
私も楽しみにしてる。』
「…今日ね雨降るよ。きっと沢山。
だから花火は延期かな。」
『こんなに晴れてるのに？』
今夜は葦木場さんやユキちゃんと約束していた花火大会の日だ。
部活を終えて寮に戻ったら東堂さんに浴衣を着せてもらう約束、していたのに。
この人は風を読めるから本当に降るんじゃないかとおもってしまう。
結果練習を終え、寮に戻る頃には大雨が降り花火大会は延期になってしまった。
「雨、降っちゃったね。」
『楽しみにしていたのにね』
「行きたかったね。」
『花火見たかったね』
「降っちまったもんはしょーがねぇだろ。」
談話室で葦木場さんとしょんぼりしていれば、ユキちゃんの声が降り注ぐ。
延期になってしまえばインハイのため今年は見ることが出来ない、お祭りにも行けない。
勿論お祭りよりもインハイのが大切なことは分かっている。
『…浴衣着たかったなぁ…』
「…そうだ。
それなら今浴衣着てお祭りっぽいことしちゃう？」
『今？』
「うん、明日はもう忙しいから今着て、たこ焼きでも食べる？」
葦木場さんの提案が妙に面白そうな事に感じてしまった。
食堂には流石にタコはなく…ホットケーキをたこ焼きで焼いてソーセージとか入れればいいんじゃない？なんて結論に。
たこ焼きの準備はユキちゃんがしてくれるらしく、私と葦木場さんは浴衣持参で東堂さんの部屋に。
「花火は中止になったではないか？」
『でも浴衣着たい…』
「二人揃って捨て犬のような顔をするな。
着付けをすればいいのだな。」
相変わらずの優しい東堂さんに浴衣を着せてもらい、髪もアップにし葦木場さんと写真撮影。
「Aちゃん、すっごくかわいいよ」
『葦木場さんもかっこいいよ』
ニコニコの私達に東堂さんも何故か浴衣を着はじめて…
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モカ(プロフ) - しおらんさん» ありがとうございます！更新亀ですがよろしくお願いします!! (2019年8月12日 23時) (
レス) id: d3f4b94a5b (このIDを非表示/違反報告)
しおらん(プロフ) - 凄く面白いです！新開夢はほぼ見ないので初めてこんなに集中して読みました！かっこいいですね！続き楽しみにしています！ (2019年8月12日 15時) (レス) id: 7c779db0ef (このIDを非表示/違反報告)
餃子 - 更新頑張って下さい！ (2019年7月27日 16時) (レス) id: 88c2981b01 (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - 重岡 かえでんちょさん» 今晩は、はじめまして！教えていただきありがとうございます(*^^*) (2019年4月7日 23時) (レス) id: d3f4b94a5b (このIDを非表示/違反報告)
重岡 かえでんちょ(プロフ) - こんばんは！いつも楽しく読んでいます。先程95話を拝見した時に誤字を見つけたので報告のコメントです。夢主ちゃんの台詞で「サプライズはまだしも」が「サプライズ浜田市も」になっています！更新頑張ってください、応援しています！ (2019年4月6日 23時) (レス) id: 50714d3e7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モカ
| 作成日時：2018年9月13日 22時
