破壊 ページ10
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夏休みが始まり、二日。
俺はまだ重い瞼を擦り雄英高校に向かっていた。
林間合宿当日か……気を抜かないようにしないとね。
｢相澤先生、おはよう。｣
｢おはよう。……しかし、いつにも増して顔色が悪いな。｣
｢そりゃこんな時間に歩いてたらね。｣
しおりを見て予定を確認する手を止めることがない相澤先生と他愛ない話をしていると、早くももう来た一年生の子がいるようだ。
｢相澤先生！おはようございます！｣
｢はいおはよう。早いな、飯田。｣
｢常に10分前行動は怠らないようにしています！｣
｢まだ30分前だけどねぇ｣
腕時計を見ながら笑うと、一年生の彼は眼鏡を直して首を傾げた。
｢む？……先生、この方は？｣
｢後で説明する。｣
うーん……母さんがまだ起きていなかったからか朝食をあまり食べていないんだよな。
せめて食後の紅茶でも飲んでくるんだったよ。
飯田くん？は、バッグから荷物を取り出し丁寧に荷物の確認をしている。真面目くんだね。
それから10分くらい経った時、新しい一年生の子が二人現れた。
｢あ、相澤先生！おはようございます！｣
｢おはようございま〜す！｣
｢おはよう。｣
｢朝から元気があっていいね。｣
そう笑い返すと確か、麗日さんは驚いて俺を指差した。
｢え、あれ！？こ、この間のオニイサマ！？｣
｢遊園地の時の……！｣
｢ん、フフフっ……そうだよ、お兄様だよ。｣
茶化すように手を口に当てて笑うと麗日さんはハッとして恥ずかしそうに笑った。
と、もう一人の緑頭の子がノートを持って話し掛けてくれる。まるでリポーターのようだな。
｢あ、あのっ！｣
｢ん？どうしたの？｣
｢個性、教えてくれませんか？｣
｢……個性？｣
会った時の弱気な目が嘘のように輝いている。
彼は個性オタクなのだろうか。
｢あ、め、迷惑でしたか？」
｢いや、教えるよ。
俺の個性は"破壊"。手で触れたものを破壊出来るんだ。壊れ方とかも自由に変えられるよ。
例えば、そうだな……残骸を残してみたり、粉々にしてみたり、跡形もなくしてみたり……とか？｣
｢へぇ……なるほど。それは強いですね。
……あっ、八百万さんと合わせて"創造"と"破壊"ってことですね！｣
｢……まぁ、百は子供の頃何かを作りすぎてたってこともあったから、そういうときは壊してたりしてたけど。｣
｢なんだか、素敵ですね。神話みたいで｣
素敵……か。
ま、そういうことにしておこうか。
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なほ(プロフ) - この作品とっても面白いのに終わりは悲しい...！！いつかまた更新されることを祈ります！！ (2022年8月22日 2時) (
レス) @page37 id: e03e668129 (このIDを非表示/違反報告)
やまは(プロフ) - 続きがとても気になります…！更新される日を待ってます！！ (2022年4月2日 18時) (レス) @page37 id: d3221d33a6 (このIDを非表示/違反報告)
海月 - 報告のラグドールがグラドールになってますよ (2021年10月12日 17時) (レス) @page25 id: 529b7db5a1 (このIDを非表示/違反報告)
ﾗｲｱ@liar_onlooker - お、終わり…ですか…?('°'`) (2021年1月5日 11時) (レス) id: b78cc7195a (このIDを非表示/違反報告)
ゆいな(プロフ) - 八百万ちゃんかわいいよねー (2020年8月14日 18時) (レス) id: ec54d11116 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：小林 x他1人 | 作成日時：2018年8月11日 3時
