オトメナ、ホクト。 (ページ3)

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北子はカントリー風のキッチンで、やかんに水を注ぐ。
そして、そのやかんを火にかけて、その間にバナナを食べる。

･･･バナナ、もとい果物が大好きな北子。
まずまず、自然が大好きで、そのことに関しては博識な北子。

その代わりに、女子力というものがまるでないのだ。
それでも、おまじないや占いは大好きで、
よく、そういう系統の小説を読んでいる。

　北子は生まれつきの真っ白な肌を持っているが、
真っ白な肌にはニキビがあり、なかなか綺麗とは言えない。

それに加えて、性格も女子力に欠ける。

よく小説のやけに細かい文字を周りの人に見せては、
「細すぎて読めないわ！」と渋い顔をされるのが好きだった。

そのセリフを聞く度に、犬歯を見せてニヤニヤするのだった。

そのおかげで、ついたあだ名はジャガイモだった。

　ﾋｰｰｰ

　やかんが湯気を吹き出した。

北子はすぐさま掴もうとしたものの、
絶対火傷するな...と思い直して、ミトンを手に取った。

　その小さくて真っ白な手をぶかぶかなミトンに包み、
やかんの白湯をコップに注いだ。