28話 勝己side ページ28
｢テメェが、Aのこと泣かしたんだよなァ？俺にもアイツにも近づいてきやがるから、うさんくせぇとは思ってたが｣
Aが出ていったのを確認し、勝己は早乙女を壁に追い詰める。
ずっと好きだった男に睨みつけられた早乙女は、縋るような気持ちで思いを打ち明けた。
｢私、爆豪くんのことが好きなの…！！だから、振り向いて欲しくて…ずっと、ずっと…｣
｢は？だから何だよ。いいか、アイツを泣かしていいのは俺だけだ｣
｢なんで…？なんでそんなに、Aちゃんにこだわるの…？｣
｢は…そんなの、俺が知りてぇよ…！！｣
勝己は苛立ちを隠さず、衝動的に壁を蹴った。
Aに見られるとイライラするが、俺を見てねぇとはらわたが煮えくり返る。
Aが他の奴に笑っていると殺意が湧いてくる。アイツの泣き顔には興奮するが、他の奴に泣かされりゃあ不愉快極まりねぇんだよ。
｢Aは俺の物だ。Aは、俺だけを見て、俺だけを感じて、俺に依存していりゃあいい｣
早乙女が目を見開き、顔を歪めた。
激しい慕情と渇望、そして悲哀を含んだその目は、嫌いではないと思った。
ああ、こいつはきっと自分と同じだ。持て余す激情に、翻弄され苦しんでいる。
まぁ、俺のことが好きだろうがなんだろうが、知ったこっちゃねぇ。
勝己は早乙女に、無慈悲に、分かりきったことを問いかけた。
｢──なあ、この気持ちを何ていうんだ？俺は、どうすればいい？｣
本当は気づいていた。幼い頃、Aが自分の名を呼んだときから、凄いねと笑いかけてくれたときから、自分は堕ちてしまったのだ。
そうして自分が堕ちたものに、ずっと目をそらし続けていた。でも、それが何なのかは、とっくの昔に把握していた。
堕ちた先を、恋と、人は呼ぶのだと。
この狂おしい程の感情を、愛と、言うのだと。
ただその気持ちに気づくのも、認めるのも、遅すぎた。
支配欲、独占欲、執着心、色んな想いがごちゃまぜになったそれは、恋と呼ぶにはあまりに歪み、愛と呼ぶには未熟すぎるものになってしまった。
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琴音 - 率直に言おう 泣いた 心臓痛い 涙腺崩壊 私自信かっちゃん、めちゃくちゃ好きだからこれはヤバかったです。泣いたよマジで(逆ギレ)…うん。落ち着こ…うん。 とにかく！更新停止中って見てガーンってなりました。更新するの待ってます頑張ってください。 (2018年11月12日 23時) (
レス) id: 5ea2581f57 (このIDを非表示/違反報告)
ののいろ系女子 - ヤバい泣いた (2018年8月6日 10時) (レス) id: 8fb3eabd58 (このIDを非表示/違反報告)
マリー・テレーズ - 続き、気になります(>_<) 早く更新復帰して下さい 楽しみにしてます (2018年4月9日 22時) (レス) id: 681c9fa44a (このIDを非表示/違反報告)
冬桜ノ夜??(プロフ) - ヤバいキュンキュンしすぎて心臓破裂しそう！ (2017年12月18日 20時) (レス) id: fede09adb9 (このIDを非表示/違反報告)
むぎちゃ(プロフ) - ねんさん» コメントありがとうございます！！個人的に片思いでこじらせてる展開が大好きで、趣味1000%で書いてる話なんですが、キュンキュンしてもらえたようでよかったです！(*^^*) (2017年12月3日 14時) (レス) id: 13d6972138 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むぎちゃ | 作成日時：2017年10月29日 19時
