24話 ページ24
1人で学校に向かう途中、勝己に避けられ始めてからの１週間を振り返って、自然とため息が零れる。
避けられた初日は、そういう気分なのかもしれないと自分に言い聞かせた。
２日目、いつもより早く勝己の家に行けば、既に彼は家を出ていた。何か怒らすようなことをしてしまったか考えたが、分からなかった。
３日目、昨日よりも早く行こうと思ったが、それが勝己を怒らせてしまうのではないかと思うと、怖くて、迎えに行かなかった。
途中で出久に会って、一緒に登校した。出久は、なぜ勝己と一緒でないのかと聞くことは無くて、その心遣いに涙がにじんだ。
出久はAが涙目なのを見つけギョッとした後、アワアワとハンカチを手渡した。
その慌てた姿が面白くて、Aは笑った。
その日から勝己を迎えにいくことはやめ、出久と一緒に登校することにした。
出久の隣は優しく暖かいから、居心地が良く暗いAの心を少しだけ癒してくれた。
｢Aちゃん、おはよう｣
｢出久くん！おはよ｣
｢Aちゃん、また泣いたの？ここ最近、全然寝てないでしょ｣
｢…うん、ちょっと、寝れなくて｣
｢…かっちゃんと、何か、あったんだよね｣
一緒に登校し始めて、ずっと触れられなかったその話題を、出久が切り出した。
何て答えればいいか分からず、言葉に詰まると出久が慌て出す。
｢あ！ご、ごめん！言いづらかったら無理して言わなくても！｣
｢かっちゃんに、とうとう嫌われちゃったみたいで…とことん避けられてるんだ｣
｢いや、かっちゃんがAちゃんのこと嫌いになるのは天地がひっくり返っても有り得ないよ｣
真顔でそう言い放つ出久の自信満々な様子に笑いがこみ上げる。
｢出久くんは優しいね｣
｢僕の言葉、信じてないでしょ。…僕が何か言える立場ではないけど、１回ゆっくり話し合った方が良いんじゃないかな｣
｢そう、だよね…｣
そうしたいのはやまやまだが、避けられていると分かっている今、勝己に話しかける勇気がない。
避けられる以前でさえ、自分から話しかけることなんてないに等しい。
でも、きっとこれじゃダメだ。分かってる。
Aは立ち止まって出久を見つめた。
見つめられておどおどとしている出久に、Aは真剣な面持ちで呟いた。
｢えっと、あの、ギュッてしてもいい？｣
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琴音 - 率直に言おう 泣いた 心臓痛い 涙腺崩壊 私自信かっちゃん、めちゃくちゃ好きだからこれはヤバかったです。泣いたよマジで(逆ギレ)…うん。落ち着こ…うん。 とにかく！更新停止中って見てガーンってなりました。更新するの待ってます頑張ってください。 (2018年11月12日 23時) (
レス) id: 5ea2581f57 (このIDを非表示/違反報告)
ののいろ系女子 - ヤバい泣いた (2018年8月6日 10時) (レス) id: 8fb3eabd58 (このIDを非表示/違反報告)
マリー・テレーズ - 続き、気になります(>_<) 早く更新復帰して下さい 楽しみにしてます (2018年4月9日 22時) (レス) id: 681c9fa44a (このIDを非表示/違反報告)
冬桜ノ夜??(プロフ) - ヤバいキュンキュンしすぎて心臓破裂しそう！ (2017年12月18日 20時) (レス) id: fede09adb9 (このIDを非表示/違反報告)
むぎちゃ(プロフ) - ねんさん» コメントありがとうございます！！個人的に片思いでこじらせてる展開が大好きで、趣味1000%で書いてる話なんですが、キュンキュンしてもらえたようでよかったです！(*^^*) (2017年12月3日 14時) (レス) id: 13d6972138 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むぎちゃ | 作成日時：2017年10月29日 19時
