15話 ページ15
１人の帰り道。勝己は別の人と帰っているのだと思うと、胸にぽっかりと穴が空いたような寂しさを感じた。
俯きとぼとぼと歩いていると、前から勝己の声が聞こえ顔をあげると、少し離れたところに２人が並んで歩いていた。
学校を出た時間にあまり差がなかったから追いついてしまったのだろう。
Aは気づかれたくないので2人から距離をとり、こそこそと歩いた。
早乙女がつまずきふらりと勝己の方へと倒れる。それを勝己が難なく受け止めた。
その自然なやりとりが、本当に恋人同士みたいで。
２人がお似合いだと思う反面、心の奥の黒い感情がモヤモヤと心をむしばんでいく。
勝己に受け止められ顔を赤くする早乙女は、彼の袖をくいっと引っ張った。
２人の足が止まる。Aも思わず立ち止まってバレないよう塀に隠れた。
向かい合って、何を話してるんだろう？
距離が離れているせいで話し声が聞こえないことがじれったく、声が聞こえる範囲まで足音を忍ばせて近づく。
｢爆豪くん、あのね…今日は一緒に帰ってくれてありがとう｣
｢……別に｣
初対面の女子、しかも早乙女のような華奢な子には流石の勝己も怒鳴ったりせず、ぶっきらぼうにそう返事をしていた。
いいなぁ、私が話しかけたらほぼ無視か舌打ちか怒鳴られるかだし…
｢私、その、爆豪くんのことがずっと前から──｣
ただ、緊張した面持ちの早乙女から、恐らく告白の類いだろうと想像に容易かった。
ドキドキとうるさい程に心臓が鳴り響く。
かっちゃんは何て答えるの…？
勝己はいつも女子の告白はすげなく断っていた。ただ、早乙女のように可愛い女子から告白されれば、勝己の心も揺らぐのではないか。
そんな不安に駆られていたAは、後ろから近づく不穏な影に気づかなかった。
『隠れミノ、見つけた』
その声が聞こえたAは、とっさに身を翻し声の主を見つけ目を見開いた。
──ヴィラン！！？
Aは逃げようと慌てて｢うさぎ｣の脚力を使い高く跳躍すると、ヘドロのようなそれが足に絡みつき、地面へと落とされる。
｢っきゃあ！！｣
尻もちをつくAの目の前に大きなヘドロが立ちはだかった。
どうしよう、私、死ぬのかな。怖い、助けて…！
助けて──かっちゃん！！
襲われる衝撃に絶えようと目をつむり縮こまっていると、突然腕をぐいっと力強く引かれた。
Aが驚き目を見開いた先には、勝己の後ろ姿があった。
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琴音 - 率直に言おう 泣いた 心臓痛い 涙腺崩壊 私自信かっちゃん、めちゃくちゃ好きだからこれはヤバかったです。泣いたよマジで(逆ギレ)…うん。落ち着こ…うん。 とにかく！更新停止中って見てガーンってなりました。更新するの待ってます頑張ってください。 (2018年11月12日 23時) (
レス) id: 5ea2581f57 (このIDを非表示/違反報告)
ののいろ系女子 - ヤバい泣いた (2018年8月6日 10時) (レス) id: 8fb3eabd58 (このIDを非表示/違反報告)
マリー・テレーズ - 続き、気になります(>_<) 早く更新復帰して下さい 楽しみにしてます (2018年4月9日 22時) (レス) id: 681c9fa44a (このIDを非表示/違反報告)
冬桜ノ夜??(プロフ) - ヤバいキュンキュンしすぎて心臓破裂しそう！ (2017年12月18日 20時) (レス) id: fede09adb9 (このIDを非表示/違反報告)
むぎちゃ(プロフ) - ねんさん» コメントありがとうございます！！個人的に片思いでこじらせてる展開が大好きで、趣味1000%で書いてる話なんですが、キュンキュンしてもらえたようでよかったです！(*^^*) (2017年12月3日 14時) (レス) id: 13d6972138 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むぎちゃ | 作成日時：2017年10月29日 19時
