12話 勝己side ページ12
6話 勉強会 side勝己
｢今日うち来いよ｣
わざと大きい声で言ったその言葉は、予想通り教室に響いた。
それを聞き驚いたような顔をする数人の男子に向かって、勝己はフンと見下して笑った。
｢俺の部屋で待っとけよ｣
クソモブ共がショックを受けた姿は気分がいい。こいつは俺の、俺だけのものだ。
勝己はたびたびこうやって周りを牽制する。それが拗れた彼の独占欲、支配欲、口に出せない執着を表す方法だった。
＊ ＊ ＊
教師と進路についての話を終え、勝己は帰路についた。
Aとの勉強会は、勝己にとってここ最近１番の楽しみだった。
教えようと近づくと毎回ビクビクとするAに苛立ちが募っていたが、数回すると慣れてくるのか後半はいつものような緊張が解けていた。
そして、ごく稀に、昔に戻れたような錯覚をしてしまう。
唯一Aが自分の前で怯えない時間は、勝己にとって何よりも変え難いものだった。
あいつ、来てなかったら殺す。
自分にとっては大切な時間だが、Aにとっては嫌いな奴と過ごす最悪の時間なのではないか。
自分らしくない気弱な考えに、勝己は頭をかきむしった。
いつもこうだ。あいつのことを考えるときだけ、俺が俺じゃなくなる。
勝己はざわつく心臓を落ち着かせ、自室の扉を開けた。
そして勝己は発見した。無防備に、ソファに寄りかかるAの寝姿を。
勝己は体を硬直させる。
Aが、寝てる。俺の部屋で、あんなに無防備に。
何故か早鐘を打つ自分の心臓にイラつき、勝己は爆破して起こそうとして、ふと興味がわいた。
Aに起きる気配はない。勝己は息をとめソファへと歩み寄る。
なんで俺が息を潜めてるんだとも思ったが、今Aが起きてしまうのはなんだか勿体無い気がして、起こさないよう細心の注意を払って顔をのぞき込んだ。
様々な感情を浮かべる赤い大きな瞳は閉じられて、その周りを長い白銀のまつ毛が縁どっている。
男の自分とは違う白くキメ細やかな肌、華奢な体つき、うっすらと開いた口元につい目がいき顔に血が登るのを感じた。
触れたい。
強いその衝動に逆らえず、まずいと思いつつもそっと手を伸ばし、柔らかな髪に触れた。
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琴音 - 率直に言おう 泣いた 心臓痛い 涙腺崩壊 私自信かっちゃん、めちゃくちゃ好きだからこれはヤバかったです。泣いたよマジで(逆ギレ)…うん。落ち着こ…うん。 とにかく！更新停止中って見てガーンってなりました。更新するの待ってます頑張ってください。 (2018年11月12日 23時) (
レス) id: 5ea2581f57 (このIDを非表示/違反報告)
ののいろ系女子 - ヤバい泣いた (2018年8月6日 10時) (レス) id: 8fb3eabd58 (このIDを非表示/違反報告)
マリー・テレーズ - 続き、気になります(>_<) 早く更新復帰して下さい 楽しみにしてます (2018年4月9日 22時) (レス) id: 681c9fa44a (このIDを非表示/違反報告)
冬桜ノ夜??(プロフ) - ヤバいキュンキュンしすぎて心臓破裂しそう！ (2017年12月18日 20時) (レス) id: fede09adb9 (このIDを非表示/違反報告)
むぎちゃ(プロフ) - ねんさん» コメントありがとうございます！！個人的に片思いでこじらせてる展開が大好きで、趣味1000%で書いてる話なんですが、キュンキュンしてもらえたようでよかったです！(*^^*) (2017年12月3日 14時) (レス) id: 13d6972138 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むぎちゃ | 作成日時：2017年10月29日 19時
