まだ続いていた私の初恋。3 【名前変換オリジナル】

☆103　若干パニック　 ページ27

〜圭side〜

成瀬と肝試しをすることになって、予想どおりこいつは叫びまくってた。
普段おとなしい成瀬がこんなに叫ぶなんて…


もしかしたら成瀬のこういう一面を見れたのは俺だけじゃないか？

そう思うと成瀬が叫ぶたびになんだか笑ってしまうｗ


…まあ、俺には笑えても成瀬自身はお化けを真剣に怖がってるからな。


「ぶぅわあぁーっあ！」


「ぃやあぁーっ!!」

「ん？」


なんかよく分かんねーお化けが出てきた。


俺は別に、お化けとか全然怖いと思ってないから動揺なんてしない。


でも…成瀬は叫びすぎｗ


また思わず顔がにやけてしまう。

夜でよかった。そうじゃないと笑ってることがバレる。


成瀬は驚きすぎてパッと立ち止まった。


…たく。しょーがねぇー奴だな。


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「成瀬。早く。」


「あっ…。」


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俺は…こいつの手をとっさに掴んで、成瀬の前を歩き出した。

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だ、だってこいつうじうじしてるし。


まあ、こういう時は一応男が前歩かないとダメじゃない？

そんだけの理由。


特に何も意識もしてないし、何か意図があってやったわけじゃない。


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わけじゃない――――のに。


成瀬と手を繋いだことでパッと脳裏に浮かんだ…あの昼の出来事。

成瀬に人工呼吸をした瞬間がなぜか脳裏にフラッシュバックされた。


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急に速まりだした鼓動。


あー…なんでこんな時に思い出すんだよ…。

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そう思うと…俺の後ろを歩き始めた成瀬が少しだけ可愛く思えちゃって。


手を繋いでいる状況が急に恥ずかしくなってきて。

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変な手汗が…異常なぐらい出てきて。

若干パニック状態に陥った。


成瀬が後ろを歩いているせいでその時のあいつの表情は見えなかった。


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俺は絶対、今、

顔が赤いと思います。

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