ep8 ページ8
私がエイジくんを意識し始めてからのある日のこと。
文化祭が近づいて来ていたので、
装飾委員会に入っていた私は、休み時間も仕事に費やす程大忙しだった。
でも多忙な日々は楽しかったし、前日まで頑張れば当日は遊び放題だったから、苦とは思わず一生懸命頑張っていた。
そ「ちょっとお前頑張りすぎじゃない?」
「そうかな?でも当日は何も無いからがんばる!」
エ「無理すんなよ」
「ありがとう、二人とも」
2人が気遣ってくれるから余計頑張れた。
でも、それにも限界が来た様だった。
気付けば保健室のベッドにいた。
最後の記憶は……
そういえば、演劇で使う小道具の沢山入ったダンボールを運んでいたような…
エ「起きた?」
目を覚ますと横にいたのはエイジくんだった。
「なんで?」
状況が上手く飲み込めず、
なんでエイジくんがいるの?なんで保健室にいるの?
の2つの意味を込めて言った。
後から聞いたのだが、保健室の先生が出払って居たので代わりにエイジくんが居てくれたのだ。
エ「何も覚えてないわけね。まあ無理もないか
重そうな荷物を抱えて階段下りてたAが階段踏み外したの
あれ程無茶すんなって言ったのに 」
「ごめん、でもありがとう。エイジくんが助けてくれたんでしょ?」
エ「俺はたまたま近くに居ただけだし。
それより自分の体を労わって」
と言いながらそっぽを向くえいちゃんが愛しくて堪らなかった。
118人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆずゆ | 作成日時:2019年4月28日 22時