Melty sweet honey sugar.【YG】 (ページ4)

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退院の日、誰もいない院内の庭園で満開の桜の木を眺めているところへ、ユンギ先生がやって来た。
私を見つけた先生は優しく微笑むと、退院おめでとうと言って、背中に隠していた小さな花束を差し出してくれた。

私は嬉しくて嬉しくて泣いてしまいそうだったけれど、それと同時にこれで今までみたいに先生に会えなくなるんだと思うとたまらなく寂しくて。
伝えるつもりなんてなかったのに、うっかり口走ってしまった。
先生が好き、って。

でも当時18歳だった私を、先生はもちろん全く相手にしてくれなくて。
私もそんなことは十分に理解していたから、その時は素直に受け入れて先生とお別れした。

けれど簡単に諦められるはずもなくて、それからも毎月の検診の度に告白を繰り返した。
まるで冗談みたいにおどけて見せながら、いつか先生の気持ちが変わってくれないかななんて、わずかな願いを込めて。