Melty sweet honey sugar.【YG】 (ページ26)

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次に目を覚ました時には、ほんの少しだけ身体が楽になっていた。
時計を見るとちょうど12時を過ぎたところで、わずかに空腹を感じた私は再びキッチンへ向かう。

テーブルの上に置いたままのメモが目に入ったけれど、さすがに外で食事をするほどの食欲も体力もまだない。
昨夜使った食材の残りでなにか作ろうかと思いたって、冷蔵庫から使えそうな材料を選ぶ。

先生、そろそろ帰ってくるのかな。

まな板の上に並べた野菜を適当な大きさに切りながら、またぐるぐると考えてしまうのはユンギ先生のこと。
帰ってきたら昨日のことをちゃんと謝らなくちゃ。
それから…、

「いたっ！」

物思いにふけっていると突然指先に鋭い痛みが走って、思わず包丁を取り落としてしまった。
おそるおそる目を開けると親指のつけ根がざっくり切れていて、だらだらと血が流れ始めている。

「あぁもう、最悪…」

慌てて傷口を水で流したあと、近くにあったキッチンペーパーを何枚か取って押さえる。
ずきずきと脈打つような痛みに顔を歪めながら、やっぱり大人しくしておけば良かったと今になってひどく後悔した。