五十ノ伍(流血注意) ページ32
ポタ、ポタ、と鍛練場の床に滴が落ちる。
刺された傷から一気に縫合が解け足元には血だまりができた。
「はっ、やっぱり、極の機動と、隠蔽には、叶わないや･･･薬研、藤四郎、様」
ゴフっと口から血が吹き出し、まずい、と手で押さえたが、収まりきらずビシャビシャと床を赤く染める。
「主！！」
駆け寄ろうとするタイ達を手で制し、脇腹に刺さった刀を引き抜く。ブシャッと噴き出す血は止まる素振りを見せず流れ続け、その量に刀剣達は目を見開き動きが止まり、刺した本人ですら膝から崩れ落ちていた。
「里月様！！他の方を向かわせます！ですからお願いです病院に、」
「このくらい大丈夫だ！タイ、モノ、コウ。996******15本丸にて、本丸内に歴史修正軍出現。第一部隊、中傷者多い為帰還難。高レベルの第二、第三部隊は遠征、鶴なし。三分で準備しろ。
コウ、タイ、二振りを離れへ、札の説明と念押しを頼む。
モノは止血を手伝ってくれ。
国俊、厚、タイとコウの言うこと聞いてね？大丈夫。戻ってくるから。」
二振りの頬を汚れの少ない手の甲で撫で、離れへと向かわす。
縁側に座りパーカーを脱ぐ。肩まで真っ赤に染まっているから、まだ治っていなかった傷も開いたのかもしれない。
「主様、切りますので前を隠して下さい。」
「わかった、頼む。」
中で巻いていた包帯と共にTシャツも切ってもらう。モノが言うには刺された反動で縫合が開いてしまったらしい。
ガーゼとテープで固定し、きつめに包帯を巻いてもらう。
「終わりました、あれほど呪詛を解除してもらってくださいと言ったのに、なんで聞いてくれないんですか！！」
「僕の体にある呪詛を全て残さず解除してみろ、二日三日かかる。その時間があるならブラック本丸二つ潰せるね！
僕なんかどうでもいいんだよ。君達を救うのが先さ。ほら、行くよ。」
血濡れのパーカーを羽織り、コンすけが先に行ったであろうゲートに走った。
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逢魔夕(プロフ) - NaAさん» ありがとうございます！！そう言っていただけるととっても嬉しいです(^^) (2017年7月26日 23時) (
レス) id: e1b3ba4770 (このIDを非表示/違反報告)
NaA(プロフ) - 続編おめでとうございます！！続きが 楽しみです！！ (2017年7月26日 21時) (レス) id: 9e11f50eb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：逢魔夕 | 作成日時：2017年7月26日 12時
