三十ノ肆 ページ3
さァできた。(早いとか言わない。)
「やっぱり卵粥だけど･･･そう簡単に食べないよネ。」
皆の座っているテーブルの上に鍋を置く。味は普通にうまかったけど、皆反応はいまいち。いままでなにも食べてなかったんだ。抵抗くらいあるだろう。
「来派はちゃんとした朝食作ったんだ。昨日おとといって僕の作ったやつ食べただろ？貞宗兄弟と厚と食べときな。」
「なんか気ぃつこうてもろたみたいですわ。おおきに。」
ペコリと頭を下げる国行に蛍と国俊が口を揃えて言った。
「「そんなこと言って、本当は里月さんのごはんちょ〜楽しみにしてたじゃん！」」
"ちょ、なに言うてはるん！？"と国行が焦ってた。なんか新鮮。
「これ、なんですか？」
いまつるが匙の中の粥を見て小首を傾げていた。
「卵粥って言うんだヨ。僕が作ったから味の好みとか分かんないけど、美味しいカラ食べて欲しい。」
「まぁ、毒が入っていようが、こっちにゃ毒なんざそんなに効かねぇしな。」
「毒入ってたら味見した僕死んでるけど。」
「そりゃそうか(笑)」
ははは、と笑い飛ばした薬研はためらいもなく粥を口にいれた。
「おぉ！うまい！！物を食うのは何年ぶりだろうな。今剣、包丁大丈夫だ。うまいぞ。」
薬研の隣で不安そうに見ていた包丁くんは、安心したように食べ始めた。それを見て他の刀剣も食べ始める。
「おォ！薬研のお陰で皆よく食べてるジャん？おかわりはいくらでもあるからネ♪」
ふと視線に入った左文字三振に目を向ける。
黙々と食べる小夜を見ている二振は手をつけていないみたいだ。
「口に合わなかったカ？」
「いいえ、とても美味しいです。大丈夫ですよ。」
あァそうか。小夜が嬉しそうな顔をしているから見ていたいのか。いいね兄弟って、僕兄弟いないからわかんないや。(←ひとりっ子)
―――――
「あ〜食った。もう無理。」
「俺もー。久々だわ温かい飯食ったの。」
ゴロンと寝っ転がる薬研と後藤。おい、食ってすぐ寝っ転がると太るぞ！ あ、付喪神だから太らないのか。
「おいしかったです！またたべれますか？？」
「三食おやつ付で毎日出してやるヨ。さァ皆さん、自分のキズを確認してみて？」
皆おもむろに刀身を出した。
「傷が！」
「僕のもなくなってる。」
「お小夜！あぁ、良かった」
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逢魔夕(プロフ) - NaAさん» ありがとうございます！！そう言っていただけるととっても嬉しいです(^^) (2017年7月26日 23時) (
レス) id: e1b3ba4770 (このIDを非表示/違反報告)
NaA(プロフ) - 続編おめでとうございます！！続きが 楽しみです！！ (2017年7月26日 21時) (レス) id: 9e11f50eb6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：逢魔夕 | 作成日時：2017年7月26日 12時
