�将� ページ16
コンコン
「ママ？入るよ？」
ドアを開けると、ママが書斎の椅子に座っていた。私はママが終わるまで、本棚の横で待っている。
「レクシー、おめでとう。あなたの里親が決まったわ。」
にこっとあの怖い笑顔を浮かべるママ。一気に体温が下がる気がしたけど、何も知らない私なら何て言うのだろう。
「えぇぇぇぇぇぇ！？ほんと！？！」
私はママの机に手を置いてママに迫った。この反応をされるとは思ってもみなかった、という風に。
「え、ええ。10月の28日に新しい家族の方が来てくれるわ。」
「そっか…。なら、エマの驚く顔が見たいからママからは言わないで？あとね、
私の中でお母さんはママ一人だから、安心してよね？」
えぇ、とママが立ち上がり私を抱きしめた。
「まだたくさん時間はあるから、たくさん思い出を作ってね？
嘘だ、嘘だと言ってほしい。まだ、死にたくない。
「どうしたんだレクシー、…大丈夫か？」
「っ、あぁ大丈夫だよ、心配かけてごめんね。ドン」
ドンの背を軽くたたく。"ならいいんだけどよ。"とドンは外に向かって走っていった。
いつもの木の下にレイはいない。エマとノーマンもいない。この時間は私の昼寝タイムなのだが、どうにもその気が起きない。もし、このまま私がこの体と頭脳をフルに使えば、ここから出るのは簡単だろう。けど、エマ達の成功を願うとするならば今ここで散るのが運命なのかもしれない。
「シー？おい、レクシー。お前。大丈夫？」
はっ、と顔を上げると、レイが目の前に立っていた。
「あ、あぁ。大丈夫だ。っどうした？」
悟られてはダメだ。この脱獄に大きな穴をあけてしまう。レイはすぐ気づく。落ち着いて、感情を殺して。
「いや、また鬼ごっこをやるみたいだからな。逃げてきた。」
はぁ、とレイは定位置に腰掛け、私の方を見た。
「お前、今日は昼寝しないんだな。」
「まぁ、昨日は早く寝れたしって、そういえば朝のやつなんで知ってんの！？」
レイはクッと笑い私の頭をクシャっと撫でた。
「お前らの会話、丸聞こえだったぜ？俺に膝枕どうの…ってな。で、どっちがどっちなのか気になるなってノーマンと話してたわけ。」
そーゆーことね。と寝転んだ。あと数日でこの空が見れなくなって、あと数日で
「…なんで泣きそうになってんだよ。」
レイが私の目の下を撫でる。
「別に…。やっぱ眠いや、膝貸して。」
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逢魔夕(プロフ) - 黒歴史第二製造機さん» ありがとうございます！更新が滞ってしまったらすみません。完結できるよう頑張りたいと思います！ (2019年2月6日 19時) (
レス) id: 5a78d3dcdb (このIDを非表示/違反報告)
黒歴史第二製造機(プロフ) - とても面白いです！応援してるので再新がんばってください！ (2019年2月6日 16時) (レス) id: 8c138a50c6 (このIDを非表示/違反報告)
逢魔夕(プロフ) - 。。さん» すみません忘れていました！ご指摘ありがとうございます！！以後気を付けます。 (2019年2月5日 23時) (レス) id: 5a78d3dcdb (このIDを非表示/違反報告)
。。 - オリジナルフラグをちゃんと外して下さい違反です。 (2019年2月5日 23時) (レス) id: d3374bf6ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：逢魔夕 | 作成日時：2019年2月5日 23時
