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好きの反対、の反対【月見真】 ページ7

「ねーシン。」

「……………。」

「シンってば……」


なぜだ。なぜ無視するんだよシン!!

……シンが俺に構ってくれないどころか、こっちを見てくれやしない。

いつもだったら三回ぐらい話しかけたら『はいはい、』
って言いながら構ってくれるのに……!

シンは未だにパソコンを弄っていて…
なにか悪いことしたかなあ。

…いいもんね、そっちがその気なら力尽くで振り向かせてやる。
後ろからシンをホールドし、服の中に手を突っ込み、軽く腹をなぞる。


「ひゃっ!? ちょ、Aなにしてっ……!」

「ね、シン。俺エスパーじゃないから言わなきゃわかんないよ?」


そのまま耳元で静かな、低音で囁く。
シンはびくっ、と体を震えさせ、パソコンの手を止めた。


「………今日、街中で女の人と歩いてた、でしょ。
 やっぱりボクなんかより、ああいう人のほうが、いいのかなって…」


もともと小さかった声量が、後半につれて更に小さくなる。
っあーどうしよ、こんな状況だけどシンがめっちゃ可愛い……


「……それね、俺の姉だよ。あの人いっつも海外いるからさ、
 別にいっかーと思ってたんだけど今日急に暇だったから来た、
 なんてケロッと言われてさあ……油断してたよ。」

「……お姉、さん?」

「うん。お姉さん。」


そう言うとくるっと俺の方を向くシン。
そのまま俺の腹を殴った。

「いっ……!?」

「……Aのばかっ。言ってよぉ……」

腹を殴ったといってもシンの非力さも相まって
そこまで痛いわけじゃない。条件反射だ。

シンは殴ったと思えば、俺の首筋に顔をうずめている。
当たる髪がこそばゆい。


「ごめん、本当急だったからさ。
 でも、俺が好きなのはシンだけだからな。」


謝るとシンは動きを止め、
本当に聞き取れるか聞き取れないかぐらいの声量で喋った。


「……今日は一緒にいてよね……。」

「!逢瀬のままに。」


ぎゅっとシンを抱きしめ、頬にキスを落とす。


あー、今日も俺の嫁が世界一可愛い。

後悔、時すでに遅し【腐川冬子】→←終わらない恋になれ【千堂院沙良】



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設定タグ:キミガシネ , ダンガンロンパ , 短編集   
作品ジャンル:アニメ
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奇花琉 - 男主系のダンガンロンパとかキミガシネとかの短編集少ないからめっちゃ嬉しいです!こうしん (12月23日 10時) (レス) id: d03b24d678 (このIDを非表示/違反報告)
奇花琉 - 男主系のダンガンロンパとかキミガシネとかの短編集少ないからめっちゃ嬉しいです!更新頑張ってください! (12月23日 10時) (レス) id: d03b24d678 (このIDを非表示/違反報告)
優奈(プロフ) - シンくんかわいい! (7月8日 20時) (レス) @page28 id: 697e3eefbe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ぽんず。 | 作成日時:2022年9月19日 15時

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