第44話 オリ主side ページ48
｢A、こんな時間に何をしてるんだ。明日から遠征だろう。｣
｢秀次。｣
時計を見ると既に午後6時。
｢ありがとう。そろそろ帰るよ。｣
｢桃華は、｣
｢ん？｣
｢桃華を使うのは、お前が1人で戦う時だ。｣
｢迅の予知？｣
｢…そうだ。明日見送りに行く。｣
｢ありがとう。｣
｢それと、自分の意見をはっきり言えとも言っていた。｣
私は自分の意見はあまり言わない。言わないというより、考えている事が同じ。だから言わなかった。
｢それだけだ。｣
遠征先で意見が割れることでもあるのだろうか。
迅の予知が予知だけに色々な妄想が広がっていく。
言われた以上は最低限守るべきだろう。
｢分かった。｣
帰る支度を始めても秀次はその場を動かなかった。荷物を背負ったまま。
｢どうしたの？｣
｢俺も帰る。良ければ送るが？｣
秀次からそんな事を言ってくるのは珍しい。
やっぱり秀次も心配なのか。
帰り道は暫く沈黙が続いたが、どうにかしようと私は咄嗟に口を開いた。
｢秀次は何で私のことそんなにも気にかけてくれるの？隊長で忙しいのに、遠征部隊でもないのにさ。｣
歩いていた足が止まる。
｢覚えてるか？｣
｢？｣
｢俺は、4年半前、お前に助けられた。｣
第一時大規模侵攻。私は沢山の人を救っている。
｢Aの事だから沢山の人を助けたのだろう。覚えてないかもしれないな。姉を失って1人歩いている所を声をかけてくれた。その時丁度トリオン兵が出たが、一瞬にして斬った。雨の降る中な。｣
1人歩いていた少年。
どうしたの？
姉さんが…殺された。 そっか…逃げるの？
…もう死んでもいい。
だめだよ、お姉さんの分も、皆の分も生きなきゃ。
｢あの時のお前は、…かっこよかった。｣
何で助けるの。
決まってるでしょ？あんたを守りたいからだよ。あんたも１つでいい、何かお姉さんの大切にしていたものでも何でも守りなさい。死ぬのだけは私が許さない。
私の家の前に来る。
｢俺は、その時の恩返しをしているだけだ。Aが覚えていてもいなくても、俺は覚えている。｣
それじゃあ、明日と去っていく。
三輪秀次。 北野A。
A、俺ボーダー入る。入ったらまた会えるか？
もちろん、会えるよ、待ってるから。
覚えてない訳がないじゃない。
ボーダーに入るなんて言った少年を誰が忘れるかね。
｢馬鹿優しいなあ。｣
去っていくその背中に呟いた。
ラッキー隊員
加古望
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ゆずポン酢(プロフ) - ミリアさん» コメントありがとうございます！気に入ってもらえて嬉しいです！今後も作る予定ですが実はワートリ以外のアニメはあまり分からなくて…これを期に時間があれば観たいと思います。お気遣いありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2017年8月14日 0時) (
レス) id: db72870c64 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - すごく気に入った作品で続きが楽しみですもし他の作品を今後作る予定ならワールドトリガーの世界にトリップか転生したアニメKか銀魂の銀時か高杉の姉か妹の作品が読んでみたいです説明が下手ならすみませんこれからも体にきよつけて更新頑張って下さいね (2017年8月13日 16時) (レス) id: e3c7f73b1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆずポン酢 | 作成日時：2017年7月30日 0時
