少女の瞳に映る世界は【ワールドトリガー】

第21話 出水side ページ24

｢ってわけだ。｣

｢あー、いつも通り適当ってことっすね。｣

｢これ集まる意味あります？｣


遠征部隊選抜試験の話しで集まっていたが、やはり適当に流れた。


｢それじゃあゲームでもやろうよ。｣

｢俺もゲーム。｣

｢じゃあ俺も…｣

Aの方をちらっと見ると、何か考えている様子だった。


｢私もと言いたいところだけど…ちょっと用事があるんで。また戻ってきます。｣


隊室をさっと出ていってしまう。


｢出水。｣

太刀川さんに呼ばれ後ろを振り向く。


｢なんすか？｣

太)ついてけ、Aに。もしかしたら聞けるかもしれん。

｢でも戻ってくるって。｣


｢Aの過去が聞けるかもしれん。俺の勘がそう言ってる。｣


｢迅さんの真似…？｣


｢違う。一緒にいた経験上だ。｣



仕方なく隊室を出て、Aの後を追う。


｢ついてきたの？｣

｢ありゃ、バレた？｣


｢そりゃまあ、SEあるし。｣

｢そう言われればそうだな。｣


普通について行けばよかったと今更ながら後悔する。



｢何しに行くの？｣

暫く黙っていたAは突然立ち止まった。


｢1人より2人の方がいいの。…一緒に来てくれる？｣


その目は何かを俺に訴えかけていた。

その目は憂いに満ちていた。

｢分かった。ついてく。｣

｢ありがとう。トリガー持ってる？｣


｢ああ。でも必要なのか？｣


｢いる。だってそれはー｣


それがこの前言っていたあれなのだろうと推測はついた。





｢警戒区域内にあるから。｣






｢警戒区域内…？！｣

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ラッキー隊員

加古望

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