スキの増加 暴風警報。【Nrarikawa.N】

暴風警報。1 ページ2

厄介side















美術館のルール…、マナーを思い出してほしい。














『わー！！この絵きれー！！」









塗「綺麗って言い方、変。」











『綺麗だから綺麗って言ったの、何を言うのも、
私の勝手でしょ？』











塗「美術館だから美しいッて言う。…常識、知らないの？」

『そんな常識あるかァァァ！！！！！
美術館なんだから何言ってもいいの！！！！』





塗「じゃあ俺、何言ってもいい？」





『も、もちろん？言いたいことがあるのなら？』




塗「A、《可憐》って言葉似合わない。」

『似合わないってなに！！似合わないって！！
黙ってりゃ似合うでしょーが！！』




塗「自分のこと軽く可愛いって思ったね。…キモ。」





『べっつにー！？人生最大のモテ期とか思ってますけどべっつにー！？』





塗「人生最期のモテ期。」




『は！？なにそれ死んでほしいの？』












…美術館では静かにする。










これこそが常識だと思うけど、このカップルには
関係ないようだ。














美術館でデートだなんて可愛いなー。って思ったら
すぐケンカだし







厄介「仲が良いのか、悪いのか…。」











小言で言ったつもりだけど二人はどうやら地獄耳なようで。











『なにその目。お客様にその態度ですかー？
嫌なら塗を連れ出して下さいー』








塗「…ブタがどっか行きなよ。」










『顔ナシもどっか行こうか。』










何で顔ナシ？そう思った人も多いだろう。













本人曰く「無口で存在感が薄いから」だと。













塗「警備員、動物を外へ出して」









『私じゃなくてコイツをさっさと出して！！』









厄介「うるさいから二人とも！！
お客さんなら静かにして下さい！」









声を張って言うと二人とも拗ねて奥の絵へと行った。














黙っていると可愛いカップルなのにな。












未だ絵について言い合っている二人を見て、








こっちもクスリと笑ってしまう。











二人の様子を見ようと近づこう。…ってあれ？













厄介「この絵、今日子さんが毎日見ていた絵です。」










そう言うと、彼女は目を丸くした。

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