ネタ収集所

メモ ページ31

日常に散らばる小さな小さな想いを、
出来事を、変化を、不変を、
人々は名付けたのでしょう
｢幸福｣と
そして私もまた名付けたのです
あなたが名前を呼ぶことを
あなたの名前を呼ぶことを
｢幸福｣と



｢相対的な価値観に踊らされるなんて馬鹿らしい｣
誰かがそう言った
｢自分は絶対的に自分でしかない｣
他でもない自分がそう言った
相対的な価値観に晒され続ける現代で、
絶対的な自分でい続ける難しさを、
絶対的な自分でい続ける中で、
傲慢にならない難しさを、
教えてくれたのは、一体誰なのだろう



あの人に報いたかったんだ
自分を犠牲にしてまで僕を救ってくれたあの人に
報いるよう立派に生きねばと思ったんだ
僕も自分を犠牲にすることで、あの人のように
僕はあの人に救ってもらえる程価値のある人間ではなかったから
あの人に救われて僕は思ったんだ
価値のある人間になりたいって
誰かの為に命を捨てるのは立派なんだって
そう思ってしまったんだ
そんな筈がないのに
捨てて構わない命などないのに
錯覚してしまっていたんだ
僕が価値のある人間になるには、命を対価として差し出さなきゃって
僕の命は安いと思っていたんだ
だけどそれは、
それはなんて失礼なことだろう
あの人が拾ってくれた命を、僕が自ら捨てることは
なんて自分勝手
僕はずっと勘違いを続けていたんだ
なんて酷い考え、醜い考え
浅ましい
今更気付いても、もう遅いというのに



眠いんだ
すごく寒くて眠い
指の先がかじかんで、ピクリとも動いてくれないんだ
脚が枝のようにかたまって、１歩も進んでくれないんだ
こんなんじゃどこへも行けやしない
足掻いて藻掻いて
結局はこの窮屈な世界に溺れただけだった



愛とエゴとを一緒にしてくれるな
私を愛しているだって？
縋りつきたくなるような嘘を吐かないでおくれよ
見返りを求めた時点で、君のソレは愛情じゃなくエゴだ
なぁそうだろう？



僕には欲しいものが沢山ある
手に入るものはいらない
手に入ってしまえば欲しいなんて思わない
誰かのものが欲しい
誰かが持っていて僕は持っていないものが
僕のものはいらない
僕のものはずっと僕のものなんだから
手に入らないから欲しいんだ
欲しい、欲しい
あの子のものも全部
あの人のものも全部
欲しくてたまらない
手を伸ばしても届かないから
だからこそ燃えるんだよ
絶対手に入らないから
だからこそ、何が何でも手に入れてやる

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