胸、出てきました。8【H S J】 (ページ24)

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大貴side

それから三時間後、病院に運ばれ全ての処置が終わった

伊野ちゃんはアザとか擦り傷とかいろいろ。でも母子共に大丈夫らしい

薮君は詳しい検査は明日だけど、なんとか大丈夫だって

でも、俺悔しいよ…。夫である俺が無事で薮君が怪我してるなんて…

なんであの時動けなかったんだよ…俺、ただのビビリじゃんか…

雄「有岡君泣かないでよ。…ほら、山田も…」

涼「だって…お昼はあんなに元気だったのにっ…。薮ちゃんっ…大丈夫だよねっ…」

雄「先生も言った通りだよ。命に別状ないから、な？」

大「…俺、合わせる顔がないっ…」

雄「もー…怒ってるわけないだろ？薮君はそういう人なんだから」

ごめん、ごめん、と心の中で何度も謝った

裕「大丈夫だよ大ちゃん。責任なんか感じなくていいから」

圭「悪いのは全部犯人だし、ね？」

年下の二人が慰めてくれた。けど涙は止まらない

そして二人して寝ている顔を見ていること二時間

仲がいい二人はほぼ同じタイミングで意識を戻した

それから伊野ちゃんにも薮君にも事情や自分の状態を話してあげた

慧「…そうなんだ…。薮、ごめん…」

薮「いやいや、助けてあげたんだから謝られるのは嫌だ」

慧「ありがとう……？」

薮「おう。て、お前もお腹庇ってたんだろ。手のアザヤバイぞ」

慧「…無意識かも…。自然と守ってた」

二人はニコニコしながら話していた

余計、涙が止まらないじゃん…

雄「薮君、慰めてやってよ。有岡君も山田もずーっと泣いてんの」

薮「山田、とりあえず俺生きてるから。死んだ扱いすんなよ」

涼「ばかぁっ…。生きてるっ…」←

薮「…笑で、大ちゃんは泣く必要ないだろ。男だろ？」

大「だって…俺が伊野ちゃん守らなくちゃっ…」

薮「大ちゃんが子供を守るように、俺はお前らを守るんだよ。だから良いの」

なんで……薮君はそんなに優しいんだよ

裕「薮君かっこいい～」

圭「大ちゃん泣き止んでよ～…？」

大「もうっ…今日二人の間で寝るっ…」

「…笑笑」