グッバイ日常 ページ8
気分が悪そうだと、友人たちに心配された。心なしか、顔色も悪いと言われ早退を進められる。けど、今は一人で家に居たくないのだ。
先ほどの出来事は、妄想だとか幻覚とかではない。明らかに私とシャオロン君は、動く人体模型に追いかけられたのだ。
あの後、荷物を持った私たちは走って旧校舎を出た。恐怖が冷めなくて、絶対にここで一人になってはいけないと感じたのだろう。旧校舎の出口までシャオロン君に手を引かれながら走った。
「……なんかあったんか」
放課後、何とか持ちこたえた午後の授業。深刻そうな顔をしたコネシマ君に声をかけられる。
『昼休み、"あれ"、感じなかった？』
「いや、なんもなかったけど。…まさか、お前、」
『違う、』
あの視線とは比べ物にならないものが、目の前で起きた。
・
「シッマ、」
「あれ、シャオロンどうしたん？」
シャオロン君がこちらに来たということは、やっぱりあれは、妄想でも幻覚でもなかった。いっそ、否定できたらいいのに、
「Aさん、シッマとはどういう関係なん？」
『そのことも話そうと思って』
今日の出来事は、私とシャオロン君だけで終わらせていい話ではない。今回の出来事で、私とコネシマ君が感じていたあの視線。あれが、気のせいだとか偶然だとかではないと確定したのだ。
明らかに、おかしなことが起きてる。
・
・
・
「なんや、その話、」
「シッマ、信じてほしい」
『大丈夫だよシャオロン君』
コネシマ君も、こっち側なのだ。
同じ奇妙なことを経験した私達。しかし、私とコネシマ君が体験した視線は、シャオロン君は体験していない。その逆も然りだ。
「でも、Aさんは全部体験してるんやろ？」
『そ、うだけど、』
「じゃぁこれって、Aさんが関係してるんちゃう？」
シャオロン君の薄情者。私と距離を取ろうと一歩離れる。しかし、隣のコネシマ君は深く考えた後、
・
・
「グルッペンのとこ、行くで」
グルッペン。それは、カリスマ的存在の、生徒会長の名前では、
「あいつなら、絶対何か知っとる」
もしかして、決定事項なのだろうか。
七つのうちの一つだなんて誰が言った？→←わたしたちはここにいます
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@眠猫。(プロフ) - 弓矢さん» 最初はホラーと恋愛の混合が難しく、挫折しそうになりましたがそう言っていただけて本当に最後まで書き続けてよかったなと思います。しばらく更新の予定はないですが、どこかで番外編など書けたら楽しそうだなとは思います。その時はまた、読んでいただけると幸いです。 (2022年1月10日 20時) (
レス) id: 91126b09d4 (このIDを非表示/違反報告)
弓矢(プロフ) - みんなかわいくて素敵で好きです。私の少ない語彙だと上手く言えませんが、空気感も好みで尚且つそれが直に伝わる様で読んでてとてもゾクゾクしました。最後の方もゾクゾクしつつも一周回ってワクワクしながら読み進めました。とても面白かったです。有難うございます。 (2022年1月8日 8時) (レス) @page50 id: 8d1caf834f (このIDを非表示/違反報告)
@眠猫。(プロフ) - 李白さん» 初めまして。この度は数ある作品の中から私の作品を読んでいただき、ありがとうございます。完結して2か月ほど経ちましたが、まだこのような言葉を頂けることに感無量です。お時間ありましたら是非、また覗いてやってください。またどこかで会えますように。 (2022年1月2日 20時) (レス) id: 91126b09d4 (このIDを非表示/違反報告)
李白 - 初めまして。作品全て読みましたが解説を見て鳥肌が立ちました。最高です。この作品に出会えて良かったです (2022年1月1日 11時) (レス) id: 1cec622168 (このIDを非表示/違反報告)
@眠猫。(プロフ) - このはさん» 返信遅くなりました。この度は私の作品を読んでいただきありがとうございます。練りに練ったお話だったのでそう言っていただけるととても嬉しいです。またどこかで会えましたら、よろしくお願いします！ (2021年11月16日 22時) (レス) id: 91126b09d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：@眠猫。 | 作成日時：2021年8月28日 17時
