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祇園Side
『アンタみたいな子、養えるわけ無いでしょ!!』
つい先程、会ったこともない親戚から浴びせられた言葉を反芻する。
予想通りといえば予想通りだった。
見たこともない子がいきなり訪ねてきたってどうしようもない。当たり前だ。
何を期待してたんだろう、僕は。
雨の中、傘をくるくる回し始めたとき。
「あー!影鷹くんじゃん!!」
元気の良い声。
はっとして前を見ると、隣のC組の……。ええっと白神くん!
先日の計算対決(?)で司会をやってくれていた子だ。
「白神くん、ですよね?どうしたんですか、こんな所で」
そう問うと、「えっとねぇ」と首を傾けて暫し考えた。雨の中でもサラサラの黒髪ストレートが羨ましい。
「影鷹くんこそ、どうしたの?」
「まぁ、散歩ですよ」
「雨なのに?」
「えぇ、」
ふーん、と。対して興味の無かったかのような相槌を打つと、「ぼくはさぁ」と話し始めた。
「レンの奴……あ、同居人ね!に、買い物頼まれちゃってさぁ。この雨の中!でもなんか頭痛いとかなんとか言ってて、寝込んでるんだよね……。気圧の変化とかってやつかなぁ?」
「多分そうですよ。気圧下がると駄目な人なんでしょう。僕もたまぁになりますよ」
ん……。同居人?
「同居人が居るんですか?」
思わず訊くと、「そう!」と大きく頷いた。
「うち、無駄に家広くて。アパート形式でシェアハウスみたいなことになってるんだよー。っていうかシェアハウスにしちゃおっかな?あはは!」
そういうことだったんですか。なるほど……。
その瞬間、何か閃いた。
「あの、白神くん……。頼みがあります」
「え、なになに?」
「その、シェアハウスに住まわせて貰えませんか?」
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愨狼(プロフ) - i7Dada1aさん» そんな感じですー!今後色々新情報が更新するかもです……!あ、でも「二人の死神」の方はi7Dadalaさんの好きな感じで書いていただいて全然OKです!!(●´ω`●) (2022年4月5日 8時) (レス) id: d53f4adb47 (このIDを非表示/違反報告)
i7Dada1a(プロフ) - 二人の死神を読んでくださり、ありがとうございます。26話→なるほど。悪魔をグーとするなら、神はチョキ、能力者はパーですネ。 (2022年4月4日 19時) (レス) @page27 id: 8b625a5a7f (このIDを非表示/違反報告)
愨狼(プロフ) - i7Dada1aさん» ありがとうございます!見に行きますー (2022年4月4日 16時) (レス) id: d53f4adb47 (このIDを非表示/違反報告)
i7Dada1a(プロフ) - 書きました。タイトルは「二人の死神」です。 (2022年4月4日 15時) (レス) id: 8b625a5a7f (このIDを非表示/違反報告)
愨狼(プロフ) - i7Dada1aさん» いいですよー(≧∇≦)bi7Dadalaさんの死神さんも知りたいです! (2022年4月4日 9時) (レス) id: d53f4adb47 (このIDを非表示/違反報告)
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