その娘、怪盗につき。

泥棒は夢を見るか。2 ページ5

「次元！なんってもの投げるの！危ないっでしょうが！」



「お前だってなんでもかんでも投げやがって！後で掃除するの俺だぞ！わかってるのか！」



「じゃー投げるなよ！」



「そもそもお前がだな！」



「俺のせいかよ！」



開けてビックリ、とはこの事。ドアの向こう側は大惨事だった。対面するソファの後ろに隠れた2人の周りには割れた食器、クッション、リモコン、花などが散らばっている。 中には手榴弾のような見た目をしたものがあるが、本物だろうか？



「おはよ」



「随分遅かったじゃねえか」



帽子に魚の骨が頭からしっぽまでまるごと刺さっている次元が言った。直後、Aちゃーん俺様待ってたのーと目の周りに青あざをつくったルパンが飛び込んできたが避けてしまったので頭から落下。次はどこにあざが出来ているだろうか。



「何かあったの？」



Aはこの質問が失敗だった、とあとから気付く。
2人が同時にそれはコイツがと言ったあと睨み合いに。
投げるものはもうない上に発砲されても困るので再び口を開いた。



「そう言えば作戦会議」



「そうそれ！それなんだよAちゃん！」



いきなりAに向き直るルパンに肩透かしを食らう次元。ルパンに落ちていた手榴弾らしきものを返そうとしてピンを抜かれたあたりで五ェ門が部屋に戻って来た。オメーは先に着替えてこい、風邪ひくぞという次元に返事をすると、手の中にある手榴弾がポンッ！という音とともに花を咲かせた。

泥棒は夢を見るか。3→←泥棒は夢を見るか。

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す