Give me Chocolate!!【バレンタイン】 ページ32
「五ェ門殿、これから先この部屋には決して入ってはなりませぬぞ？」
「しかし、ルパンと次元が呼んでおるぞ？」
「例のやつは先にあけちゃってていいよ、私そんな飲める口じゃないし それより私はつくらなければならない物があるのです」
「な、なるほど…そう伝えておく」
わかったようでわかっていない様子の五ェ門はキッチンから出ていった。
「あー！覗いちゃダメだってのも言っといてー！」
聞こえただろうか？
今日はバレンタイン。お宝強奪大作戦の決行日と被ってしまったが、チョコレートはその前からつくろうと決めていたのだ。
今回盗んだお宝は当たり年につくられた世界に1本しかないと言われている貴重なワインである。
それに合わせて甘さ控えめのちょっぴりほろ苦いガトーショコラでもつくろうかと考えていた。
つくった頃にはもう彼らは別の意味で
できあがっていたりしないだろうか？と心配しながらチョコレートを湯煎で溶かす。
「ふう…もう少し」
生地を作り終えてオーブンに入れ、あとは焼けるのを待つばかりという頃だった。
「あら、いい匂い」
「不二子さん？いつの間に…」
「ウフフ…ちょっと用事があって、そう言えば例の件どうなったかしら？」
「アレですか？バッチリです」
「そう！なら今日の晩なんてどう？場所はここね」
突然現れた不二子はAに紙切れを渡した。
紙切れには店の住所と番号が書いてある。
「わかりましたって、もう行くんです！？」
「ごめんなさいね、予定が立て込んでるの」
それじゃあね、と手を振り颯爽と出て行ってしまった。レンジの音が出来上がりを知らせる。部屋にはチョコレートと微かな香水の匂いが残った。
「おまたせー、わあ……」
オーブンから取り出したガトーショコラに仕上げにと粉砂糖をふり、ルパンたちの元へ持ってきた。
持ってきたが、彼らは到底物を食べられる状態ではなかった。
「飲まなくって正解だったかも」
ルパンは床に転がっていて、次元はソファに倒れている。
五ェ門は机に突っ伏していて、伸ばした手の先には飲みかけのワイングラスがあった。
ボトルのワインはまだ半分も減っていないにもかかわらず3人は寝息を立てていた。
本物のワインは今頃不二子の手元にあるだろう。
「出来たてなのに」
彼女はそう呟いてガトーショコラにナイフを入れて自分の分だけ皿に盛った。彼らは当分起きそうにない。
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おすし - Part3私も結構好きなんですよね。私は最近原作の絵が気に入ってます。脚短いの、分かります笑 アニメシリーズだととてつもない長さのありますからね笑 更新楽しみにしてます！ (2020年3月8日 15時) (
レス) id: ecd32e4b78 (このIDを非表示/違反報告)
くろまめ(プロフ) - おすしさん» コメントありがとうございます！あとがきのまえがきまで見てくださって....作者としても大変嬉しいです。やはりどのテレスペ、映画を見ても同じシリーズだと思えない程色々と差異がありますよね。私は最近カリオストロをみると「脚短いな〜」と思います(笑) (2020年3月7日 22時) (レス) id: ce0f0d03f0 (このIDを非表示/違反報告)
おすし - 長文お邪魔しましたm(_ _)m (2020年3月1日 18時) (レス) id: ecd32e4b78 (このIDを非表示/違反報告)
おすし - 楽しく読ませて頂いています。私も初めて観たのが『カリオストロの城』でしたね〜。その次に観たのが『隠された空中都市』で同じシリーズだという事に驚きました。次元大好きなので楽しく読ませて頂いています。あとがきのまえがきを更新と共に楽しみにしてます笑 (2020年3月1日 18時) (レス) id: ecd32e4b78 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：くろまめ | 作成日時：2019年12月31日 22時
