その娘、怪盗につき。

裏の裏は表。3 ページ27

「もう、そりゃあ怖かったのなんのって…思い出しただけでも…早くルパン三世を捕まえてくださいねえ」



「ご心配なく！この銭形、ルパン逮捕に尽力をつくす次第であります！」



「お大事にしてくださいね、ご婦人」



2人はそう言って病室を出た。
聞き込み調査をした限りでは何人か入院しているうちの最後の一人があの婦人だったらしい。



「警部」



「何かわかったのか？」



「いや、入院している人達のカルテも見たいなと思って できます？」



「もちろんだ、だがそんなことをして何かわかるのか？」



「いーえ、でも細部まで調べるのが大事でしょ？終わったらICPOに戻って保管されてるダイヤと事件の資料をもう一度確認、でしたね？」




「A」




「はい？」




「お前を犯罪者にしておくには勿体ないような気がしてな…今からでもわしと警察で働かんか？」



「警部も冗談がお上手ですね」




「いや、冗談などではなく、だな
お前捜査にも積極的だし…真面目だし…」



「じゃあバイト代は？」



銭形の方を向くとへらり、と笑い顔をつくって見せたA。何度も言うようだが！と声を荒らげそうになった銭形だが同行している警官に病院内ではお静かにと口を塞がれて静かになった。




「しかし、肝心のルパンが姿を見せんが奴は何をやっとるんだ…」

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