その娘、怪盗につき。

裏の裏は表。6 ページ30

「ほんじゃそちらさんのあっさーい作戦のネタばらしといきましょっかね？」




先程とは打って変わって口角を上げるルパンは狡猾そうな顔つきである。




「まずやってもいない強盗殺人の疑いをかけられた俺様は事件の詳細を知るべくとっつぁんに変装した それでAちゃんをつれて現場に行った、Aちゃんの言う通りあれぐらいの盗みで失敗する俺様じゃねえし、何よりお宝の置かれていた場所がほかの部屋と変わらない状態だった ま、おかしいとは思ってたんだけっども確信したのは病院だったかな」




じゃあ、パス！とそこからの解説を突然Aに振ったルパン。




「ええ…と、私達が病院で話を聞いた被害にあったおばあさんだけれど入院の原因は事件とは全く関係ないもので持病からくる外傷よ 病院でカルテを見せてもらったから間違いはないはず それと、他に怪我をした人が入院している部屋も回ってみたの でも全く別の関係ない別人がいた」




「その時点で確信したのよ、これは俺様を誘い出すための罠だってな」




「ICPOに来てから事件の資料を確認した、けれど新聞に報道されたような死者や怪我人の情報はなかった それどころか事件の資料が薄っぺらい紙3枚ぐらいだったし…変よね、普通は ここまでくればみんな嘘だってわかるよ」




彼女がそこまで言い終わると、ルパンが隣で拍手。
銭形も長官も何も言わないせいか部屋に拍手の音だけが部屋にこだまする。



「以上で俺様の無実はQ.E.D. 証明終了ってワケ それじゃ帰らせてもらいましょ、Aちゃん あ、ついでにここにあるダイヤも貰って帰るぜ？」

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