君は彼氏だけど彼氏じゃない【轟焦凍】 (ページ11)

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翡翠side

「俺も大きな声で話ちまって悪かった」
「ごめん、私が確認し忘れたから」

しゅんとする私達の間でオロオロとする緑谷

「…とりあえず緑谷黙っててくれないか？」
「うん！もちろんだよ！知られちゃ困る事でしょ？」
「ありがとう…」

神々しすぎる緑谷の笑顔に頭を下げて手を握った

「ひひ翡翠さんっ？！手っ…手を…！」

緑谷が顔を真っ赤にした

「とっ轟くんも居るんだよ？！」
「え？轟がどしたの？」

轟を振り返る
だけど振り返るより前に何か力に引っ張られた

「…翡翠…彼氏の前でそれは無いだろ」

ぎゅ、と抱き締められる感覚
轟に抱き締められてる…

「にっ…！？偽だって……」

「はぁ…さっき言っただろ？本物にみてぇに接しようって」

「そっそうだけど…！！恥ずかしいんだよ…！！」

「慣れてくれ」
「なんで…？」
「お願い」

抱きしめる力が強くなった

「あああ分かった分かった恥ずかしいから辞めてぇ」

「なれる？」

「分かった、慣れるよ！」

そこで轟の胸板を叩いて離れる

「…本物のカップルみたいだね」

緑谷がニヤニヤ笑っていた

「…っ？！緑谷まで…！！も、もう帰るね！あっ色々ありがと！！」

顔が赤くなるのを隠しながらドアを開けて飛び出した

廊下を走るな！とたまたますれ違った飯田に怒られた

けれど止まる気にはなれなかった
…こんな気持ちになるなんておかしいよ

これじゃ私が本当に轟の事好きみたいじゃんか…

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