君は彼氏だけど彼氏じゃない【轟焦凍】 (ページ1)

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もう、2年生になったのか
入学当初に比べ、くたびれた制服を眺めて渋々思う

1年生は本当に濃かった
入学した瞬間事件に巻き込まれるわクラスメイト敵に攫われるわ私達だけだけどヒーロー殺しに遭遇するわ急に校外学習全員参加とか言われるわ
本っ当にあっという間だった

私がこんな回想をしているのに特段意味は無い
だけど寮の壁にかけてある制服を見ると1年間頑張ってきたな、なんて思う
確か"アイツ"と仲良くなりだしたのも去年のこの時期からだっけ
体育祭終わるか終わんないかぐらいからだもんね

「Aー夜ご飯食べないの？」

隣の部屋の耳郎響香の声が静まり返った部屋に響いた

「行く行く食べる！」

もうそんな時間か
今日のご飯は何だろう
お腹がすいていた事もあって夕飯が楽しみで急ぎ足で響香を追いかけた

＿＿「ム、轟くんが居ないな」
いただきますを済ませ幸せに浸りながらご飯を頬張っていると飯田が首を傾げた
皆食べる手を止めるが爆豪だけ呑気にご飯を食べていた
いつもいただきますの前には来るのにこんなに遅いなんて珍しい

「私探してこようか？」
私が名乗り出ると隣にいた緑谷が「僕も行くよ」と席を立った
「僕部屋見に行くね」
「じゃあ私一応外見てくる」

まだ寒気の残る外に出るのは少し気が引けるがこのままでは轟が飢え死ぬ
それよりまだマシかと大きいドアを開ける
しっかりドアを閉めて少し歩いてみる

「だからっ！！俺はぜってぇしねぇって言ってんだろ！！」

聞きなれた声が耳に入る

「するとしても相手は自分で決める！あったことも無いやつと結婚なんかできるか！」

1年間ずっと一緒にいたはずの、声を荒らげるタイプではない友達が携帯に向かって怒号を飛ばしていた場合、どう登場するのが正しいのでしょうか

私には分かりません。