個性メドューサ少女Ⅱ【轟焦凍】 (ページ48)

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次は、ページ48

「緑谷そっち無事か？」

『うん！轟くんの方は!?逃げきれた!?』

緑谷の声が響いた
……Aの声は聞こえてこない

「多分な
奴の背面方向に逃げてるプロ達が避難誘導してくれてる」
『良かった！…あ、Aちゃん、今倒れちゃって切島くんが背負ってるよ、無事だよ、安心して』

その言葉を聞いて目に熱いものが込み上げてきた

「…そうか、ありがとな、緑谷……ありがとう」
『ううん、僕らは駅前にいるよ！あの衝撃波も圏外っぽい！
奪還は成功だよ！』

「あぁ分かった。又後でな」

「轟さん泣いていらっしゃいますの？」

八百万の言葉ではっと気づいた

「…轟さんが泣いてたらAさん、優しいので心配なさりますわよ、」

「あぁ…そうだな」

俺はAに会いたくて歩く足をはやめた

緑谷side
「惨めな姿を世間に晒せ
平和の象徴」

大型スクリーンにはボロボロのトゥルーフォームのオールマイトが映っていた

ボロボロで、でも、確かにたって、守っていた

「そんな…嫌だ……」

「オールマイト…！」

「あんたが勝てなきゃあんなの誰が勝てんだよ…」

次第にざわめきが大きくなる

「まっ負けるなぁオールマイト！！」
「頑張れぇぇぇ！！」

だんだん涙が溜まる

「「勝てや！！オールマイトォ！！」」

2人分の声が響いた

僕は願うことしか出来なかった
涙が止まらない

「UNITEDSTATESOF SMASH！！」

オールマイトがスマッシュを打つ

大きい一振

煙が晴れたところにはボロボロのオールマイトとオールフォーワン。
オールフォーワンは動かない

ヨロヨロとオールマイトは左手をあげた

ズム、とマッスルフォームになる

『敵は＿＿動かず！勝利！オールマイト！勝利の！スタンディングです！！』

わあああぁ、

観衆が盛り上がる

八百万さん、轟くんと合流するため動こうとする

『次は』

スクリーンからオールマイトの声が聞こえた

『君だ』

短く発信したメッセージ
それは一見
まだ見ぬ犯罪者への警鐘
平和の象徴の折れない姿…

僕には真逆のメッセージ

「私はもう
出し切ってしまった」

また泣いてしまう

隣でかっちゃんが見つめていることも知らずに。