個性メドューサ少女Ⅱ【轟焦凍】 (ページ44)

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奪い奪われページ44

「まぁ、いいや」

死柄木がぼそ、と呟いた

「……はぁ？」
「奪えばいいじゃん。そんなの」

「え？」
頭がイカれてる、僕は確信した

「うん、いい考えだ。"先生"Aまた眠らせといて。」

_先生？
だんだん、思考回路が回らなくなり、何とか回そうとするも眠気には勝てず僕は深い深い闇に落ちていった

＿＿＿＿轟side
ゴチッ

鈍い音が静かな辺りに響いた
「俺だった悔しいさ！心配さ！当然だ！
俺は学級委員長だ！クラスメイトを心配するんだ！爆豪くんや小桜くんだけじゃない！」
そこに居た切島と八百万と俺は目を見開いた

「君の怪我を見て床に伏せる兄の姿を重ねた！
君たちが暴走した挙句兄のように取り返しのつかない事態になったら…っ！
僕の心配はどうでもいいっていうのか！僕の気持ちは…どうでもいいって言うのか…！」
飯田は手を緑谷の肩に置いた
「…飯田くん」

「飯田」

俺は飯田の意見に間違った所をみつけ間に入る

「俺達だって何も正面きってカチ込む気なんざねぇよ」
俺だってそんなに馬鹿じゃない

「戦闘なしで救け出す」
「要は隠密活動！それが俺ら卵ができる…ルールにギリ触れねえ戦い方だろ｣
切島が続ける

八百万も口を開く
「私は轟さんを信頼しています…が！万が一を考え私がストッパーとなれるよう…同行するつもりで参りました」

「僕も…自分でも分からないんだ…手が届くと言われて…いてもたっても居られなくなって…

救けたいって思っちゃうんだ」

緑谷らしい言葉だった

「……平行線か…」
飯田が何か考えるように目をつぶる
「＿…ならば＿＿…っ俺も連れて行け」

……頼もしい奴が増えた

これなら、Aを、爆豪も、助けられるかも知れねぇ

俺はそんなことを考えてしまった