個性メドューサ少女Ⅱ【轟焦凍】 (ページ30)

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嫉妬し愛ページ30

「焦凍が、僕の事、好き…？」

サイダーを持つ手が震える

「あぁ、好きだ。お前の事が。一目惚れって言う奴だろうな

初めて会った時から」

「初めて…4月から」

初めて会った時の事を考える

＿お前、あった事あるか

「正確に言えば10歳の時からだ

覚えてねぇか？お前は道端に倒れてたんだ。

そん時思ったんだ。

凄い整った顔してんな、とか綺麗な髪だな。って」

「道端…

それって、8月15日の事？」

それは、

僕の妹、薊が死んだ日だった

そして僕が発見された日でもある

「あぁ。丁度旅行に行ってた時だったな」

あの時、朧気に覚えてる
赤髪か白髪の男の子が助けてくれた

赤と白

間違いなく焦凍の髪の色

「あれは、焦凍だったんだね。直接お礼、やっと言えるね」

あの時助けてくれてなかったら僕は車に轢かれてまたお陀仏だっただろう

「ありがとう。今の僕がいるのは焦凍のおかげだよ。」

微笑む

「焦凍、僕の気持ち、聞いてくれる？」

焦凍は目を僅かに潤ませながら頷いた

「僕は

ヤオモモと焦凍が話していただけで嫉妬しちゃうような重い奴なんだ」

「……俺も同じだよ。俺もお前が緑谷の事出久って呼んでんの聞いたらモヤモヤする」

「…嬉しい

あのね。

僕も焦凍の事が好きだよ。

大好き

僕の事、愛してください」

少し重かったかも知れない
焦凍は僕の肩に顔を填めた

「あぁ。愛してるぞA。世界一。俺も嫉妬深い奴だ。他の男と話さないで欲しいって思ってるぐらいだ。でもそれはダメだって分かってるから……

こんな俺でもいいですか？」

僕の目を見つめるオッドアイは潤んでいて

それでいて美しかった

「はい。僕こそ、よろしくお願いします。」

声が震えてそれを言うだけで精一杯だった
焦凍は僕のサイダーを取って僕を抱き締めた

「焦凍……ここ、公園だよ」

「見せつけとけ。それより俺は嬉しいんだ。」

力が強くなる

「愛してる」

【嫉妬深いカップル】