大嫌いな君へ送る嘘【轟焦凍】 (ページ14)

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そして笑いが込み上げる
爆豪がすごい形相で睨んでくるので無理やり真顔を作った

「何？かっちゃん心配してくれてんの？」

わざとおどけてみせる
「ちっげぇわ！かっちゃん言うな！」
「えー本当？」
また笑いが込み上げてきたけれど…悲しい気持ちが私をすぐに襲ってきた

「切ってよかったか、だっけ
全然いいよ。むしろ切りたかった
…この髪洋雪が褒めてくれたから伸ばしてた」

爆豪の顔が驚きに満ちた
きっと今の私の顔は凄く悲しい顔をしている

「だけどもう要らない
アイツに褒められる為に伸ばしてたようなもんだしね」

私は苦笑をうかべたが爆豪は難しそうな顔をした
なんでそんな顔をするのかと疑問を口にする前に爆豪が口を開いた

「てめぇの頭ん中アイツしか居ねぇんだな」

そして呆れたように言ってきた
でも間違った事は言ってなかった

「まぁね。6年以上の片想いだし
簡単に忘れられないんだよ」

爆豪はバカバカしいとでも言うようにコーラを喉に流し込む

「ね、爆豪
どうやったら忘れられると思う？」

「知るか。俺に聞くな」
ですよね、と少し悲しく思いながらもケーキをまた食べる

「……誰かに楽しい事させてもらって忘れさせてもらったらいいんじゃねぇのか」

またぶっきらぼうに爆豪は言った
「それはかっちゃんが忘れさせて「んなわけねぇだろ死ね」ですよね」
でも案自体はとても言い

「そしたらてめぇ葬式みてぇなツラ辞めんだろ」

そう言って立ち上がった爆豪の後ろ姿にまた声をかける
「えー、今日かっちゃん優しくなーい？？」
「うるせぇ脳みそ爆発させてやろうか？」
「すいませんでした」
威嚇するように掌を爆破していてので爆豪をからかうのはここまでにしとこうと思う
「でも、本当にありがと」
私のお礼は聞こえているのか聞こえていないのか
爆豪は切島達と合流してしまった

＿＿「今日は本当にありがとな！」
寮の玄関先でお土産のケーキ片手に洋雪が言う

「あ、あとA。さっきはありがと！」

さっき…私は生物学上女だという話だろうか
「Aのお陰で八百万に心配かけさせずにすんだ！
さすが幼馴染！お前もいい相手見つかるといいな！」
「…ん、百の事泣かせたら承知しないからね、馬鹿洋雪」

本当に洋雪は馬鹿だ
そんな事言われたら…また忘れられなくなるでしょ

「もちろん！じゃあまた明日な、八百万、皆」

ごめんね爆豪
もうしばらくはこのお葬式みたいな顔、やめられそうに無いです