お互いに。 ページ13
風磨「んまぁ、真昼間からじゃなくてついさっきのことだから安心して？」
「ご報告どうもありがとう。」
安心できるか。どこにも安心の要素ないでしょ。
やっぱり何でもないって切ってしまおうか。
風磨「少しは気持ち紛れた？」
「え、」
風磨「声がいつもと違ったから。何かあった？」
...前言撤回。
やはりこいつは侮れない。
「...マツシマくんが、」
風磨「は、またあいつ逃げた？何時頃？」
「ちが、違うの風磨。落ち着いて。彼は家にいる。」
風磨「...ごめん。取り乱した。
それで？まっしまがどうした？」
電話の向こう側で長いため息とくしゃくしゃと頭をかく音。
焦ったような怖い声から優しい声になって。
優しい声色にはなったけどどこか不安気なのは隠せていないよ、風磨。
私が不安がっていることには気がつくのに、きっと自分のことには気づかないでしょう？
仕方ないから知らないふりをしてあげる。
お互いに不安な事を一生懸命に隠したいんだ。
「今はもう落ち着いて眠ってるんだけど、あの、またマツシマくんが苦しいって震えて...私...。」
情けない声。
震えて今にも泣きそうなこと、きっと風磨には伝わってしまうな。
前はそれなりに対処出来たじゃない。風磨がマツシマくんを知っていると分かるとすぐ頼ったりなんかして。
...それだけ不安だったのかな、私。
風磨「..."また"、って、2回目なの？」
「...うん。前に勝利から電話があった時。今思えばもしかしたら、勝利がトリガーになっていたかもしれないけど。
でも、前の時より酷いの。マツシマくんは病院行かなくていい、って言い張るんだけど私心配で、」
風磨「分かった。大丈夫だから。な？
明日、昼過ぎに店任せてそっちに行くから。」
「えっじゃあ私が、」
風磨「ばーか、お前が休むのはまっしま絶対許さないっしょ。それに雅紀さんに知られて家に来られたらどーすんの？
まっしまには出張のついでに遊びに来たとか何か言っとくから。俺が来ること言わないでおいて。」
「...分かった。ありがとう、風磨。」
風磨「はいはい。んじゃね。」
何か、上手く言いくるめられた気がするけど。
風磨はいつもそうだ。
いつも世話焼きで居ようとする。
いつも悪者でいようとする。
私の方が歳上なのにな。
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みる - はじめまして。コメント失礼します！！このお話とはまだ出会って3日ですがすっごい好きです！！忙しいと思いますが更新楽しみにまっています！！ (2020年5月22日 15時) (
レス) id: 0659994221 (このIDを非表示/違反報告)
ねぎま(プロフ) - 松嶋奈々子の山なしだと、松鳥になっちゃうなあ笑笑って思いながら読みました笑 これからも更新頑張ってください！！ (2019年12月23日 21時) (レス) id: eb05d149fd (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - かみるさん» 更新が遅くなって申し訳ありません。ありがとうございます。引き続きお楽しみ頂けたら嬉しいです。 (2019年3月13日 22時) (レス) id: 8ef3ed792b (このIDを非表示/違反報告)
かみる - 初めまして！この作品大好きです!!!更新楽にしています！ (2019年3月11日 20時) (レス) id: bc0982e177 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - このはさん» ありがとうございます！毎日とは行きませんが頑張ります。これからもどうぞお楽しみください。 (2019年2月18日 21時) (レス) id: 8ef3ed792b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のあ | 作成日時：2019年2月12日 19時
