作り笑い。 ページ1
「...とりあえず、2人とも中入って。ここに風磨がいる理由も含めて全部説明してもらうから。
風磨、マツシマくんが持ってる袋1つ持ってあげて。」
風磨「え、いや...分かった。」
私がギロリと睨むと風磨は気まづそうな顔で私を見た後、サッと目をそらす。
相変わらず、マツシマくんは俯いたままだ。風磨が食材の入った袋を1つ奪っても、動きもしない。
流石に、おかしい。
風磨「まっしま？どした？」
風磨が彼の顔を覗き込んでも、彼は小さく首を横に振るだけ。
ふと下の方に目をやると、彼の手はまた可哀想なほど震えている。
「あぁ！ごめんマツシマくん、重かったよね。
風磨、悪いけどもう一個持って冷蔵庫の前まで持ってって。私、後で行くから。」
風磨「...分かった。よろしく。」
風磨はきっと私の意図を理解したのか、マツシマくんをそれはそれは心配そうにちらりと見ると、もう1つ袋を奪ってまたリビングに戻って行った。
袋が無くなって少し赤くなった、震えたままの彼の手にそっと触れる。
ソウ「...ごめんなさい。」
「風磨には帰ってもらおっか？」
彼はしんどそうな顔でゆっくりと首を横に振る。
ソウ「大丈夫...。ちゃんと、話すから。」
彼は如何にも作り笑いな顔でへにゃり、と笑う。
ねぇ、何が大丈夫なのよ。
全然大丈夫な顔してないじゃない。
あれだけ知りたいと思っていたのに、こんなに苦しめることになるなんて。
そんなこと、私は望んでいないのに。
何も知らない振りをして、今まで通り過ごせばいい？
どうすることが彼にとっての"正解"なの？
「今じゃなくてもいいんだよ？」
ソウ「ううん、今がいいの。」
...マツシマくんは頑固だ。
分かっていた。きっと、それでも話す、と言うだろうなと。
でも私がまだ怖いんだ。
私の知らない彼を知ることが。
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みる - はじめまして。コメント失礼します！！このお話とはまだ出会って3日ですがすっごい好きです！！忙しいと思いますが更新楽しみにまっています！！ (2020年5月22日 15時) (
レス) id: 0659994221 (このIDを非表示/違反報告)
ねぎま(プロフ) - 松嶋奈々子の山なしだと、松鳥になっちゃうなあ笑笑って思いながら読みました笑 これからも更新頑張ってください！！ (2019年12月23日 21時) (レス) id: eb05d149fd (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - かみるさん» 更新が遅くなって申し訳ありません。ありがとうございます。引き続きお楽しみ頂けたら嬉しいです。 (2019年3月13日 22時) (レス) id: 8ef3ed792b (このIDを非表示/違反報告)
かみる - 初めまして！この作品大好きです!!!更新楽にしています！ (2019年3月11日 20時) (レス) id: bc0982e177 (このIDを非表示/違反報告)
のあ(プロフ) - このはさん» ありがとうございます！毎日とは行きませんが頑張ります。これからもどうぞお楽しみください。 (2019年2月18日 21時) (レス) id: 8ef3ed792b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のあ | 作成日時：2019年2月12日 19時
