【歌い手】学校の先生と…？

42話 そらるside ページ45

そ｢っ…はぁ…はぁっ…｣



待ち合わせの場所に走って行ったらAは







いなかった





慌てて時間を確認したら学校が閉まる









5分前







そ｢っ…｣




俺が早く行ってれば





行ってやればって後悔した





もしかしたら辛い思いで待っていたのかもしれない




だとしたら…避けられてるだけでもあいつは辛いと言ったのに






また…傷つけてしまった…






歌｢俺なら好きな女は泣かせたりしない｣



急に歌詞太郎が言ってたことを思い出した





俺は泣かせてばかりなんじゃないか…？





いや、もうそんなことどうでもいい…





Aを探さないと…





そ｢はぁ…はぁ…｣





また走りだした。けど体力の無さに自分で絶望する




とりあえず玄関に行った







Aらしき奴の後ろ姿





歌詞太郎が抱きしめてた





歌詞太郎
抱きしめるってことは…あいつだな





すげぇムカツク…何触ってんだよあいつ…






息が切れてて最高にかっこ悪いけどいてもたってもいられなくて



そ｢Aっ…！…はぁ…はぁっ…｣




一瞬驚いた顔をしたA




そ｢悪い…歌詞太郎。こいつ借りる。返すつもりもないけど｣




貴｢ちょっ…先生っ…！｣




そ｢…｣




グイッ




強引に引っ張って連れて来たところは







屋上の階段







俺が呼び出された場所






Aが呼び出した場所






貴｢…な、なんですか…？｣



そ｢お前が先に呼び出したんだから…言えよ｣





貴｢もう…いいんです！！なんでもないです！｣





明らかに作り笑顔のお前を見て





きつかった…こんな表情にさせてるのは




俺のせい




そ｢よくない。｣



貴｢い、いいんですって！先生がどれだけ私を嫌いなのかわかりましたし！！｣





は…？？？






嫌い…？？



そ｢お前何言って…｣



貴｢だって…私は…ずっと待ってたんですよ…っ？でも…来てくれなかったっ…｣




そうだ…早く行こうと思えばいけたのに





ギリギリになったのは俺の馬鹿な心のせい






今目の前でお前が泣いてるのも







全部俺のせい




ぎゅっ…



そ｢ごめんな…ほんとにごめんな…お前の事嫌いじゃないんだ………｣






今言おう…ふられてもいい





でも誤解されたままなのは…





嫌だ









そ｢…嫌いじゃない…俺は…お前が…Aが好きなんだよ…｣

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